【ケイゾク】『ケイゾク』再放送:第1話『死者からの電話』(ネタバレ)

もはや何回考察したか分からないが、『ケイゾク』再放送が始まったことでもあり、再度考察をまとめてみる。
今回は第1話についてである。


まず、冒頭の真山の「カラス殺し疑惑」シーンについてである。
第一話の台本では次のようになっている。

その目が、カラスの目に重なり。
明け方の人のいない無機質な感じの不思議な光景。
ガードレールに止まっている1話のカラス。
向こうから真山徹(32)歩いてくる。
立ち止まり、カラスを見つめる。
交差する2つの目。
カラス、突然羽ばたく。
真山の視線、その飛んでいく先を見つめる。
×
真山「……」
何事もなかったように歩き出す真山。
(その向こうに、カラスの死骸が転がっている。)

ドラマでは、真山とカラスの目が合い、真山がカラスに手を伸ばし、カラスの羽ばたく音が聞こえ、カラスの死骸が転がっている、というふうになっている。
このシーンについて、真山を演じた、渡部篤郎は、『ケイゾク公式事件ファイル』のインタビューで次のように語っている。
「1話の真山と烏のシーン、あれは真山が烏を殺したのか、そうでないのか?台本にも書かれてないんです。僕は何かがたまたまはじけたのを避けて死んだことにしようって提案してやった。」
ところが、『劇場版SPEC〜結〜漸ノ篇』のパンフレットで、堤監督はこう語っている。
「今回、八咫烏(やたがらす)が出てくるのですが、『ケイゾク』の1話の最初にカラスが出てくるんですよ。あれ、実は八咫烏なんです。そこからすべては決まっていた。『ケイゾク』から『SPEC』まですべてわかって作っていたんです(大爆笑)」
真実は定かではない。
ついでながら指摘しておくと、このシーン、ロケ地は再開発前の汐留付近だと思われるのだが、『SICK’S 恕乃抄』の冒頭の「東京大爆発」のシーン、『SICK’S 恕乃抄』で堤監督が語るところによると、汐留なのだという。ここまで繋がっているのか?
そして、この回については、面白いエピソードが残っている。
柴田たちと、多田の待ち合わせ場所が、お台場で、フジテレビのお膝元で、一瞬フジテレビの本社も映っているのだが、実は、フジテレビの中に無断で侵入して、見つかって、追い出されたので、あの場所で撮影したのだということだ。
さて、この回のトリックは、成立しないことについて、おさらいしておく。
加害者・多田の健康保険証(この頃は、カードではなく紙だった)に、「オオタ」と振り仮名を振り、被害者・太田がその保険証を使って歯科を受診することで、「多田」の名前で「オオタ」のカルテが残り、警察が殺されたのが「太田」だと誤認した、ということになっている。
しかし、歯科では患者をあくまでも「オオタ」という名前で認識していて、「タダ」という人物のカルテが残っているはずはないわけである。
これについては、当時の『ケイゾク』公式ホームページで、「つっこみ裁判」という形で公式にツッコミが入れられ、書籍『ケイゾク/雑誌』にも収録されている。
トリックが現実的に成立しないことは、このドラマにとって根本的な問題ではないのだと考えている。

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