SPEC ビジュアルファイル & SPEC MAGAZINE


相次いで二つの出版社からSPECに関する本が出版された。
いずれも第8話までの内容をもとに記載されている。
前者角川書店から出版された「SPEC ビジュアルファイル」は、ドラマ「SPEC」の写真集と言った趣の「ビジュアル」と、出演者、スタッフのインタビュー・対談を中心とした内容。後者ACCESSから出版された「SPEC magazine」は、SPECに出演している、戸田恵梨香や加瀬亮、有村架純といった俳優の写真集と、TV等に関するライターのSPECに関する「評論」や「結末予測」、もちろん出演者や俳優のインタビューという内容である。
番組放送後に、出版した両社、角川書店は「研究本」を、ACCESSは「SPEC MAGAZINE 電子完全版」(電子出版)をともに出すということだ。


SPEC ビジュアルファイルは、内容としては薄めだが、ドラマのスチールが使われているし(基本のはずだが)、対談形式のインタビューが多めなのは良かった。
一方、SPEC magazineのほうの写真は、私などは当麻や瀬文といったキャラクターが見たいのであって、演じている人を見たいわけではないので、当惑した。また。ドラマライターなどによる評論を中心に構成されているのだが、そういったものにはあまり関心がない。
といっても、このブログの方が勝っているとか、そういう話ではない(台本だけを見て名台詞集とかを作ってしまう人たちは別として)。ライターの方々というのは、いろいろな作品を見て、それぞれの固有のドラマ論をもとにSPECについて考察しているわけだが、私は見ているドラマも関心のあるドラマを見ているだけに過ぎないし、ブログは、基本的には、放送された映像のみを手がかりとして内容を考察しているので、視点が違うのだ。
そんなわけで、私が書籍で関心を持ったのは、映像の作り手のインタビュー記事がほとんどだったりする。
【SPEC ビジュアルファイル】
・32ページあたりからの写真で、にのまえが未詳で瀬文と対峙しているのだが、後ろの指名手配写真が「恋愛バンパイア 都合 雷人」(第5話【戊の回】)のときの写真
・にのまえは外見は高校生だが中身は小学生(堤・神木対談)
・第1話から何度も、レアメタルというタームが出て来ているのを気にしていたのだが、神木・堤対談によると、堤幸彦監督が通信教育で大学生をやっていて、そのなかの授業でレアメタルについて習ったからだというのだ。明らかにレアメタルについて触れているシーンは別として、第2話の謎解きシーン(板野が花を生けているシーン)が、実はタジキスタンから日本企業がレアメタルを獲得するための交流パーティーという裏設定があるらしい。よく見ると、建物の中央に、「JAPAN CENTRAL ASIA To the future of the world」と書かれた垂れ幕がある。板野の生け花の作品名が「金鉱花舞」なのも、金もレアメタルだから、ということなのだろう。
堤・植田対談から…
・第1・2話のてこ入れ再放送で、新カットとして30分の8秒、死刑シーンで桂小次郎の足が落ちるシーンを付け足した。
・、SPEC HOLDERの名前には星の名前が入っている、ということで
第1話〜 冷泉俊明…水星
第1話〜 志村美鈴…金星
第1話 脇智宏…月
第2話 桂小次郎…木星or土星
第3話 林実…木星
第4話 古戸久子…古戸(プルートー…だそうだ)
第6話 海野亮太…海王星
第7話 星慧…彗星(「SPEC ビジュアルファイル」では「星」となっているがドラマでは「星」)
第8話 NAOTO…?
もう一人分からないのが、一十一なのだが、一十一=当麻陽太だとすると、陽太=太陽ということでつじつまが合う。
そして、居聖は、地球の「地」を含んでいるのだが…。さらに、瀬文も「焚流」という名前に「木」と「火」を、当麻も「麻」のなかに「木」を含んでいるということに。
【SPEC Magazine】
上杉純也氏の評論のなかの植田プロデューサーの発言
・「こういうドラマのときって、(略)敵は一つってのが定番なんですが、ボクはそれをやりたくなかったんです。まぁ、四つ巴、五つ巴、いろんな人たちが出てきますね」…ニノマエたちとその上の組織(大メジャー)とか、捜査一課も違った動きをしてきそう。
・登場するある人物とある人物の関係について「最初に人物表を作ったときにバレバレだなと思ったんです。」…当麻とにのまえか?当麻と地居か?
25ページの、文章の内容はともかく(失礼)当麻の第4話での「瀬文さんがいじめる〜」は戸田恵梨香のアドリブ。
37ページの、キャラクターごとの各話での動きについて書かれている中で、第8話のにのまえの欄で、最後ににのまえが話していた各国代表みたいな人々について、「耳の後ろに星形のあざをつけた大人たち」と記載があるのだが、そのような表現ははっきりとはされていなかったような気がする。
堤監督のインタビューのなかで
・「例の5話で明かされた当麻の左手の秘密ですが、あれは当麻の回想だったっていうことをお忘れなく」…記憶が捜査されているのは間違いないと思うが、病院に通ってもいるのだから、左手切断は事実なんだと考えているのだが。
福田沙紀のインタビュー
・「9話で美鈴ちゃん、大変なことになるよってスタッフの人に言われて」
植田プロデューサーのインタビューは、第8話の当麻とにのまえの対決のことを述べているのか、最終的な当麻とにのまえの対決の決着について述べているのか、ごっちゃになっていて分かりにくい。しかしどうも最終的に当麻−にのまえの対決をラストに持っていくようないんしょうなのだ。そうだとするとこのサイトで推理して来た当麻−にのまえ兄弟説というのが怪しくなってくるような気がしてしまう。
あとは、10話でのある人物の台詞を引用して、「…ただ殺す、ただ消すのではなく、自分のいいように便利に使う、自分の手駒にしていくSPECが一番怖いとボクは思うんですよね」と述べている。当麻はSPEC HOLDERの誰かを味方に付けて、最終的な決着をつけるということかなと思う。当麻や瀬文が実はSPEC HOLDERでした、というのではあまりにもご都合主義だし。

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