「SPEC」Blu-Rayに特典として収録されている、ディレクターズカット版の第1話と放送版の第1話について。
ディレクターズカット版で追加されたセリフは、※をつけたり、※〜※で囲っている。
【空撮】
・西新橋のビル街
・東海道新幹線
・渋谷?のスクランブル交差点
・東京タワー
・建設中の東京スカイツリー
・警視庁
【警視庁・聴聞委員会】
・書記をとる警察官の鉛筆
・聴聞委員の前に立たされる瀬文
聴聞委員A「これが最後のチャンスだ。正直に答えなさい」
※瀬文「はい」
《SITと強盗団の銃撃戦》
・倉庫をバックに拳銃を発砲する強盗団
・強盗団が逃げていく姿を横、背後から映す。
・盾を並べるSIT。盾の背後から発砲するSIT。
瀬文「ゴー」
・突入するSIT
※瀬文「止まれ」SIT止まる
※瀬文「撃て」SIT発砲
※瀬文「ゴー」SIT再度突入
・逃げながら発砲して倉庫に逃げ込む強盗団
瀬文「ゴーゴーゴーゴーゴー」
・倉庫の入口まで来るSIT
瀬文「慌てるな。いいか。俺が威嚇射撃する。ゴーを出したら突入だ」
怖じ気づいてその場に崩れ落ちる志村
瀬文「志村。復唱」
志村「瀬文隊長が威嚇射撃後、ゴーの合図で突入します」
瀬文「よーし志村。終わったら何が食いたい。おごってやる」
志村「銀だこのさっぱりおろし天つゆネギだこが食いたいす」
※瀬文「遠慮すんな。焼き肉でもいいぞ牛角とか安安とか」
※志村「銀だこのさっぱりおろし天つゆネギだこが食いたいす」
瀬文「よーし、とっとと片付けて、銀だこ行くぞ」
瀬文「自分は手順に従い、突入しました」
発砲し、ゴーの合図を出す瀬文
瀬文「ところが、隣にいたはずの部下が」
瀬文「あの馬鹿」※「馬鹿」
瀬文「目の前に飛び出して来たんです」
瀬文「志村!?」
志村「うわー」
瀬文「撃つな」
目を閉じたまま瀬文に発砲する志村。時間の流れが止まり、瀬文の目の前を何者かが通り過ぎる。
自分の撃った弾で撃たれる志村
瀬文「志村!志村!」
・志村に駆け寄る瀬文
聴聞委員A「いい加減にしろ」
※聴聞委員B「一緒に突入した人間が、一瞬で敵側に移動できるわけがない」
※瀬文「自分も、そう思います」
聴聞委員B「君ともあろう者が、なぜそんな見え透いた嘘を。君の部下は今、命を落としかけてるんだ」
瀬文「しかし、※自分は、志村に向かって発砲していません。※志村が、我々を撃って来たんです」
B「じゃあ、志村は自分が撃った弾に自分で撃たれたとでも言うのか」
瀬文「はい」
A「ばかばかしい。君が志村を撃ったあと銃をすり替えたんだろ?」
※A「なぜ事実を認めようとしない。君の立場が悪くなるだけだぞ」
瀬文「自分は、事実だけを述べております」
後ろで見つめる謎の男(津田)
【捜査一課】
馬場「聴聞会の結果、突入捜査は適切だったという判断が出た。※我々も、ほっとしたよ。ところで※突然だが、君は本日付けで、公安第五課、未詳事件特別対策係に移動することになった」
瀬文「未詳?※自分は、飛ばされたということですか」
馬場「※いや、※公安からの強い要請だ※若手のエース瀬文君を是非にとね※」
瀬文「※いやしかし、※自分はこの手で、志村が撃たれた何らかの仕掛※けを暴きたいんです。闘争した立てこもり犯を追えば※…」
馬場「むろん、それは我々が引き続き捜査する。私物をまとめたまえ。※以上だ※」
【CBC】
・中部日本餃子のCBC←中部日本放送
・箸で物理の教科書のページをめくる女(当麻)←本を読むシーンで始まるのはケイゾクの柴田と共通
親父「大名古屋茹で味噌餃子」
アラータ「はいー」
親父「大名古屋焼き味噌餃子」
アラータ「はいー」
親父「はいーお待たせしやした」
・餃子を食べながら教科書を読んでいる当麻
当麻「シュレディンガーの猫。ウケる」
親父「なんて言ったんだ?」
当麻「てか観測される前の一個の電子は場所AとBとCとって感じで本当に同時に複数の場所に存在しているわけです。それをこんな難癖つけちゃって」
親父「アラータ、しっかり見とけよ」
アラータ「あい」
ジグソーパズルに取りかかる親父
隣に当麻がいる。ピースに目をやる。
当麻「ワンピース足りない」
親父「は?」
テーブルに戻る当麻。
当麻「で、レフ・ランダウはなんて突っ込んでるんだ」
【テレ朝通り】
(左側)
・科学捜査研究所
・時効管理課
・組織犯罪対策5課/相棒募集中
(右側)
・継続捜査班/広域調査庁/熱海出張中
・公安第五課四係/矢部分室
・刑事部鑑識課/臨場中
・捜査一課強行犯6係/853分室
・捜査一課9係
・失踪人捜査課
・オダギリジョーと麻生久美子っぽいひと
・コーヒーを飲んでる人
・蛍光灯を取り替えている人
・矢部っぽい人
・秋葉原人っぽいひと
・火元責任者 桑田潔(テレ朝プロデューサーの名前)
猪俣「瀬文さんが未詳行きじゃろ。こりゃ飛ばされたんじゃね」
鹿浜「しっ」
段ボールを持って未詳に向かう瀬文
※荷物用リフトの前で立ち止まるシーンが若干長い?
・荷物用リフトを上がると、公安部公安第五課未詳事件特別対策係がある。
【公安部公安第五課未詳事件特別対策係】
・エレベーターを上がると、野々村が待っている。
野々村「どちらさまで」
・瀬文敬礼、野々村も敬礼
※野々村が手を下ろしかけてもう一度上げると、瀬文も手を戻す。
瀬文「本日付けで、捜査一課より転属を命じられました、瀬文焚流(たける)警部補であります」
野々村「おお、君が。公安部公安第五課未詳事件特別対策係、係長、野々村光太郎です。あ、柿ピー食べます?」
瀬文「結構です」
野々村「※あそう。おいしいんだけどな※ええ、まあ、あの、ここ(空いているテーブルを指す)使ってくれていいから※ていうかまあ、どこを使ってくれてもいいんだけどね。」
・ミジンコを飼っている水槽の方に向かう野々村
野々村「※ええ、※ま、ご存知だと思うけれども、我々の部署は、※不可思議な事件を取り扱う部署でね、※例えば、超能力で人を殺した、なんて言うような、科学では解明できないような、※だれも信じない様な、※つまり、検察も起訴のしようがないと言おうか、立件のしようがないと言おうか、ま、そういう事件を主に取り…」
瀬文「要するに、頭がおかしいとしか思えない相談とか、ハードクレーマーなムチャクチャな苦情がたらい回しにされてくる部署だから、それをのらりくらりかわすだけで何もすることはない※という噂のとおりということですか」
野々村「ま、見方によっちゃあそういうことだね」
瀬文「で、この部署は係長だけですか」
野々村「お、いやいや、もう一人、当麻くんという24歳のギャルがいてね、これがなかなか…」
※電話がかかってくる。電話を取る野々村
※野々村「はい未詳。当麻君が捕まった?食い逃げ?」
(未詳に貼られているポスター)
「怪盗潜伏中」
るぱん ざ さどえもん
留波庵 座 佐渡衛門
・地デジテレビ2011年7月24日より使用可になっている
9月予定表
2(木)15:00~ミジンコチェック
3(金)関東UFO矢追会議
8(水)心霊トンネル調査
9(木)15:00~ミジンコチェック
10(金)健康診断
12(日)休み
13(月)ツチノコ調査@奥多摩
16(木)~18(土)野々村係長休み
22(水)備蓄点検
27(月)備品整理
【テレ朝通り】
・CBCのおやじにつれられてくる当麻
※親父「これ違うだろ」
※当麻「ああ、もうやめてください」
親父「未詳ってどこ未詳」
指差す「あの」刑事たち
親父「はんてゃーか、はんてゃーだがや」
【未詳】
※野々村「当麻君」
当麻「※チッチッチッ※ひどいな食い逃げだなんて※てか逃げてねえし」
親父「どう見ても怪しいから刑事だなんて言ったって信用できせんがや」
当麻「財布忘れただけでしょ※ちなみに、食い逃げは、刑法には無いから」
※野々村「そうなの?」
・足を踏み鳴らす瀬文
瀬文「お幾らでありますか」
親父「1万飛んで600円です」
・寝た振りをする当麻
野々村「よく食べるんだよこの娘。どうも、ご迷惑をおかけしました」
当麻「ツケにしろよ」
瀬文「お前警察官だろ」
・首で謝る当麻
親父「はい、300円のお釣り」
親父「今度は、財布忘れたら、ゆでるよ。なら、おかげさまで。みゃあど」
当麻「すいませんでした」
野々村「病院寄ったんじゃなかったの」
当麻「※病院出る時は確かに持ってました※多分、玄関出るときにすれ違った人に盗まれたんですよ」
当麻の包帯から餃子ストラップが出ている
瀬文「それは何だ」
当麻「えっ、はっ、何でこんなところに私の財布が。お金返します」
野々村「いやいやいや慌てない慌てない慌てない」
当麻の財布の中身がこぼれる。
野々村「それより、こちら瀬文くん。こちら、当麻くん」
・当麻、敬礼し、はっと瀬文の名前に気づく
・瀬文の方によっていき、ぴったり瀬文にくっつく当麻
当麻「この人が例の不思議な事件の…当麻です。お会いできてだいぶ感動です。…意外に普通の人間だな」
・瀬文から離れる当麻
野々村「こう見えて京大理学部卒でね」
瀬文「だから何ですか」
野々村「やりにくいな」
・DVDをセットする当麻
野々村「おっ、今日は何」
当麻「※気だけで人を倒す、※気功の達人の映像を入手してきました。捜査の資料になるかと」
タイトル「ブリ爺さんの超スーパーミラクル気功術」
野々村「この爺さんが?」
当麻「はい」
ブリ爺さん「ブリです。自分は、気で、ひとを倒すことができます。ルパン、よーし、ふじこ」
※野々村「ほぅ」
瀬文「バカバカしい。こんなインチキなもの眺めるのが仕事なのか」
当麻「人間の脳は通常10パーセントほどしか使われてません。残り90パーセントがなぜ存在し、どんな能力が秘められているかまだ分かってないんです。映画「レインマン」で、障害を持った兄が異常な記憶力を見せたり、百以上のものの数を一瞬にして数えきる能力が描写されたりしていますが、あれはサヴァン症候群と言って、実際に存在する人間の能力です。※サヴァン症候群を持ち出すまでもなく、いずれ人類の進化に合わせて残りの脳の領域が目覚めていくことには間違いありません。※残念ながら、このDVDは眉唾臭いですが。
DVDの画面「企画・製作 株式会社眉唾プロダクション」
当麻「通常の人間の能力や常識では計り知れない特殊なSPECを持った人間が、この世界には既にいると私は思います」
・DVDを取り出す当麻
瀬文「超能力者とか霊能力者ってことか。ばかばかしい」
・DVDの穴から瀬文を覗く当麻
当麻「私は会ったことがあります。身をもってその恐ろしさを知りました」
当麻「※そして多分、※…あなたもそうですよね※だから聴聞会で証言を曲げず、ここにいる※」
瀬文「分かったような口利くな」
野々村「まあまあまあ、ピーフピーフ、平和、ね、チッチキチー」
雅「入りまーす」
エレベーターで2人の男を連れて上がってくる雅
結婚指輪を外そうとする野々村
野々村「え、雅ちゃん、な、なにしにきたの」
雅「公安部公安第五課未詳事件特別対策係にお客様が。それでははりきってどうぞ」←ケイゾクでの峯村リエ演じる警官が依頼人を弐係に案内するときの台詞
野々村「は、仕事か。良かった」
※野々村にウィンクする雅
当麻「初めてのお客だ。いらっしゃいやせ」
(タイトル)
・この回のタイトルバックに「ケイゾク」のタイトルバックが映る。
(提供クレジット)
・五木谷について検索エンジン「Search」(Googleロゴそっくり)で調べる瀬文
野々村「超有名な五木谷代議士先生が、このようなカビ臭い未詳にようこそ。五木谷先生のお姿は、いつもテレビで拝見しております」
野々村に名刺を渡す脇。
脇「私秘書の、脇と申します」
野々村「ああ、そりゃどうも。それで、有名な代議士先生が、私たちにどのようなご相談でしょうか」
瀬文のパソコンを勝手にいじる当麻
瀬文「勝手に触るな」
※当麻「もう入りました」
※瀬文「なにが、どこに」
※当麻「データが、ここ(頭)に」
※瀬文「書いてるじゃないか」
五木谷「たらい回しにされる度にいちいち説明しなきゃならないのか」(英語で)
当麻「それがビチクソ警察野郎たちのファッキンな掟なんで」(英語で)「よろしくお願いします」(日本語で)
脇「先生、私から。実は、うちの五木谷先生が懇意にしている、冷泉俊明という占いの先生が、嫌な予言をしまして」
野々村「嫌な?」
当麻「予言?」
・応接ソファーの方に寄っていく当麻
当麻「あの、予言ですか」
脇「こちらは?」
野々村「当麻くん、ご挨拶を」
・当麻、自分の机から、メモを持って来る。
当麻「刑事をやっている、当麻というものです。どんな予言ー?」(変な節を付けて)
脇「…」(当麻の反応に固まる)
※脇「お話し続けてもよろしいですか」
※野々村「どうも、お願いします」
脇「実は明日、五木谷グループ創立15周年を記念して、パーティーを開くことになっているんですが」
※当麻「パーテー?」
脇「冷泉先生によりますと、そのときに…」
五木谷「私が殺されるというんですよ」
野々村・当麻「え?」
・ウィキペディアならぬゴキペディア。「冷泉 俊明 生誕 不明 職業 占い師 占いを生業とし、冷泉洞という占いの館の用なものを営んでいる。良く当たるらしい。起業のトップや政治家等、大物が出入りしているらしい。ドレッドヘアーである。
五木谷「殺されたくなければ、2億円払えと言ってるんだ」
当麻「2億も。※なんで占い師が。※」
脇「そうすれば、未来を変える方法を教えるとか」
野々村「ずいぶんとインチキな占い師ですな」
五木谷「それが困ったことに、冷泉は本物なんだよ。これまで何度あいつの言う通りにして助かったか」
※当麻「だったら2億ぐらい出せばいいんじゃないですか。資産400億近くもお持ちのようですし」
※脇「いやしかし、いくら何でも、常識的に考えて、占いに2億払うというのは」
※野々村「ごもっとも」
瀬文「ならパーティー延期したらどうですか」
脇「政財界の実力者や各界の著名人を大勢お招きしてしまった手前、占い師に言われたからと言って、いまさら取りやめにするわけにも」
瀬文「何だそれ」
五木谷、瀬文を指差し「何つった」
野々村「いや、わ、分かります。分かります」
※五木谷「大体ね、そんな不吉な予言で、私から金を搾り取ろうとする冷泉がけしからんのですよ。長年の友人だと思っていたのに」
※うなずく当麻
脇「そこで、明日のパーティーで、先生にSPをつけていただきたいんです」
野々村「いささか大げさかと」
五木谷「私が毎年、いくら税金を納めてると思ってるんだ。4億だよ4億」
当麻「お気の毒」
※五木谷「何だと!」
※野々村「当麻くん!」
・「何だと」と「当麻くん」が逆
・気絶した振りをする当麻
脇「まあご存知の通り、うちの五木谷は国会議員ですし、テロの可能性もあります。なのに、警備部に行ったら、予言や占いが絡むような事件は未詳が扱うというから来たんです。秘書の私が言うのもなんですが、先生にもしものことがあったら、日本の損失ですよ。いっそ、警視総監に直接お願いした方がいいですかね」
野々村「いや、大丈夫。分かりました。男野々村、身を賭して善処致します」
CBC親父「てやーへんなんだなー公務員はよう」
野々村・当麻「まだいたの」
【警護課】
警護課員「占い師に言われたからって脅迫状も来てないのにいちいちSPがつけれるわけないでしょう。常識で考えて下さいよ」
当麻「チッ」
警護課員「あ、おまえチッつったろお前」
【未詳】
野々村、柿ピーを食べながら「やはり、明日の警護は我々だけで当たるより仕方がないよな。SIT出身の瀬文くん、なにとぞよろしく頼むよ」
瀬文「命令であれば、万全を期します」
野々村「瀬文警部補。明日の五木谷春樹パーティーにおける…」
当麻「はい」←ときどきかっこいい野々村係長に割り込んで台無しにする当麻
野々村「はい当麻くん」
当麻「てかその前に事情聴取しといた方が良くないですか」
野々村「誰に?」
当麻「未来を司る男、冷泉俊明ですよ。本当に未来が見えるなら、どうやって殺されるのか事前に聞いとけば楽じゃないですか」
野々村「アンチョコだね」
当麻「※アンチョコ?※昭和の言葉ですか?」
【冷泉洞】
・待合室に人がいっぱいになっている。
瀬文「待たせますね」
当麻「予約が1年先までビッチリですからねえ、仕方ないですよ」
※野々村「予言じゃなくて、悪い冗談だと言ってくれればいいんだけどね」
・待合室の前を鑑定を終えて帰る人のグループ
野々村「あ、今のは梅下電気の社長だね。文芸春秋で見た」
※当麻「なんかやっぱ、本物の匂いがしてきましたね(笑う)」
※瀬文「キモい」
秘書と巫女がくる。
秘書「お待たせしました。いえ、こちらのお客様です」
野々村「横はいりじゃなくて、仕事なんで、すいません。すいませんどうも」
【冷泉の部屋】
・野々村たちと冷泉の間に砂の山が気づかれている。
冷泉「どうぞ。次の鑑定まで5分ほどしかないんですが」
野々村「あ、お手間は取らせません。※代議士の五木谷さんに、あなたがなさったという予言に付いて。※明日のパーティーで五木谷さんが殺されるという…」
冷泉「本当に残念です。五木谷さんに聞き入れていただけなくて」
瀬文「冗談なら今のうちに撤回した方が身のためですよ」
※冷泉「冗談!?冗談なんかでこんなこと言いませんよ」
冷泉「私には未来が見える。未来は絶対なのです」←この時はこれが名台詞になるとは思いもよらなかったね
当麻「はい」
冷泉「何か」
当麻「未来は絶対なんだったら、2億出しても変わらないんじゃないですか?」
冷泉「未来を知れば今の自分を変えられる。今の自分が変われば未来が変わる。これ必定」
※瀬文「いくら何でも、2億はぼりすぎじゃないですかね」
※冷泉「私は神の声を聞き、それをお伝えしているだけです。五木谷さんに信じる心があるか私を通して神が試されているんです」
秘書「お時間です。そろそろお引き取りを」
野々村「はい」
当麻「すいません」
冷泉「何でしょう」
当麻「出来れば、あたしたちの未来を予言してもらえません。あたしと、この人(瀬文)例えば、今夜9時頃、何が起きているか」
秘書「先生、無駄なことはなさらないで下さい。次のお客様が」
冷泉「分かりました」
レモンをかじって、呪文を唱える冷泉
冷泉「ラミパスラミパスルルルルル、ラミパスラミパスルルルルル」紙に何やら書く。←ひみつのア(略)
※当麻、自分と瀬文を順番に指差す
・封筒を当麻に渡す秘書
冷泉「夜の9時頃開けてみて下さい」
当麻「当たってたらあたし、あなたのこと信じますよ」
野々村「当麻くん行くよ」
当麻「あ、痺れた」
立ち上がる当麻
瀬文「確か、未来が見えるとか。じゃあこのあと、俺が何するか、分かってるな」
冷泉「ええ」
瀬文「話が早くてよかった」
紙袋から逮捕状を取り出す瀬文
瀬文「逮捕する」
野々村「ど、どういうこと?」
瀬文「容疑は恐喝。逮捕状だ」
野々村「あ、いつ取った…あ、ボクのハンコだ」野々村のハンコがシャチハタで押してある。
瀬文「霊感で人を脅して金を取るのは、この国じゃ違法なんでね」
当麻「そっか。それもそだ」
瀬文「自分の予言を実現させるため、あんたが五木谷殺害を計画している可能性もある」
秘書「何なんですかあなた達は」
冷泉「全ては私の想定内。私は自らの身の潔白のために拘束されるのです。そして五木谷氏はパーティーで必ず毒殺される」
当麻「どくさつ?」
・逮捕状を野々村に渡す瀬文
瀬文「何だこれ?」
・砂山を踏み越える瀬文
【留置場に入れられる冷泉】
冷泉「こんなことしても無駄ですよ。未来は絶対です」
瀬文「下らん予言なんて俺が阻止する。あんたがインチキだということを、世の中に証明してやるよ」
・牢の扉を閉める瀬文
野々村「さすがSIT出身、やることが違うよ」
当麻「ハイこれ、瀬文さんの」
冷泉の予言の封筒を瀬文に渡す当麻
瀬文「下らん」
当麻「あー」
破ってゴミ箱に捨てる瀬文←ゴミ箱、なぜ「お弁当のポパイ」のダンボールが?←DVD/Blu-ray BOXで明らかに
【パーティー会場】
・脇に案内されて入って行く当麻や瀬文たち
・階段で転ぶ当麻
・外国人の警備スタッフに英語でアナウンスする瀬文。
瀬文「当日の招待客の入口はそこだけを使う。他の出入り口は全てを封鎖する(英語)」
当麻「ここがパーティー会場か」
瀬文「廊下は外から丸見えです。狙撃されたらひとたまりもない」
脇「近隣のビルには全て警備を入れてあります。アメリカの民間軍事会社ブラックウォーターの警備ですが、大丈夫でしょうか」
瀬文「ヘイ!」
瀬文「対象を逃がす導線を確認しておいてくれ(英語)」
外国人スタッフ「分かってるよ。みんな、仕事に取りかかれ(英語)」
・パーティー会場に入ってくる女性(金子)
金子「あー、脇先生、ご無沙汰してます」
脇「ああ、ええ…金子さん、お元気にされてますか」
金子「おかげさまで」
金子「あの、これ、五木谷代議士のパーティーの見取り図なんですけど、どなたに」
脇「あーでは、僕が預かります。どうもありがとう」
・脇を見つめる金子
金子「じゃ、失礼します」
脇「これが見取り図、これが明日の、招待客のリストです」
・見取り図と招待客のリストを瀬文に見せる脇
瀬文「この中に五木谷代議士に恨みを抱いているような人物は」
・リストの中には、正義党代議士6人(管 直入、鴨山 油記夫、千草景子、原田一博、大沢 二郎、蓮 船)や、株式会社宋通信社長、宋 仁義、作家の村上 虎、俳優の岩田純二、東京四菱銀行の社長といった名前がある。
脇「あ、まさか」
当麻「ちなみに、冷泉さんの予言では、毒殺されるということなんです」
脇「毒殺」
当麻「※すごいヒントですよね。※タダで聞いちゃいました。クククク」
脇「では、飲み物と食べ物のチェックを、入念に行なわないと」
当麻「ガスクロマトグラフィーという分析装置があります。当日、五木谷さんの口に入るものは全てそれでチェックしますから、これで一安心ですね」
・瀬文、なぜか椅子の上に乗っている
瀬文「当麻、インチキな予言に惑わされるな。毒殺という言葉に振り回されると、警備の本質を見失うぞ」
当麻「うわ、上から」
※脇「と言いますと?」
※瀬文「俺が犯人なら、常に警備の死角?を付く。それがテロの常道です」(よく聞き取れず)
※当麻「なるほど」
・椅子を降りる瀬文
・五木谷から脇に携帯着信
脇「先生※申し訳ありません。ただいま、未詳の皆さんと、警備の打ち合わせをしておりまして。※」
・TBSのスタジオにいる五木谷
五木谷「何だよ、今日のスタイリスト※事前にチェックしたのかよ※」
脇「はあ、ご指定のブランドで揃えさせましたが」
五木谷「何でスタイリストがいつものキョンちゃんじゃなくて、男なんだって言ってんだよ」
脇「はあ、申し訳ありません」
五木谷「司会も高島彩じゃねえじゃねえかよ」
・アナウンサー、岡村仁美、コメンテーター、森永卓郎
脇「はあ、ただ、高島彩さんは、フジテレビの所属ですので※TBSでは、キャスティングできないと言われまして※」
五木谷「※そこをなんとかするのがお前の仕事だろ。チッ※使えねえな、タコ」
・電話を切る五木谷
五木谷、森永らに向かって、「おはようございます」
・電話を切る脇
当麻「五木谷さん何やってんすか」
脇「今日はTBSのFスタにコメンテーターで出演されています」
当麻「ふーん、会社の社長とタレント業と政治家って、いっぺんに出来ちゃうほど甘いものなんですね」
脇「※政治家は、注目されていなければ発言しても無視されちゃいますからね。※五木谷先生は、睡眠を削って努力なされてます」
当麻「脇さんもいずれ、代議士ってことですか。さっきの方も、先生っておっしゃってましたけど、ぶっちゃけ、まんざらでもないんでしょ」
脇「ああ、いやいや、人前で間違えられると、困りますね。秘書はあくまでも裏方ですから」
瀬文「行くぞ」
当麻「おつかれやまです」
※当麻が会場を出るシーン追加。ドアがなかなか開けられない。
【カフェ】
・野々村が待っているところに、雅が入ってくる。
・モブの衣装がわざとらしい。
野々村「さぼって来ちゃった。いや就職したとは聞いてたけど、まさか警視庁とはね」
雅「で、いつになったら結婚するの、私たち」
野々村「いや、だから、離婚が進まなくて。ハハハ」
雅「ハハハ、じゃあねえから」
野々村「あ、ミヤちゃんご飯は?」
雅「いらない。門限あるし」
・ケイゾクに出ていた雅は当時16、今は27のはずだが?、と思っていたが、実は…
・まだ野々村は奥さんと離婚できていない。とこの時点では思っていたが、実は…
【未詳】
※当麻、コーヒーにはちみつを入れるシーン追加
当麻「しっかしまあ、五木谷って敵は五万といそうだなあ。東大在学中に投資顧問会社を設立。※自らも派手な仕手戦を繰り広げ※21歳のときにIT会社を買収。以後15年間※36歳になる現在に至るまで※32社を敵対的買収。※金を右から左に動かすだけで多額の金を稼ぎ※そのあくどいキャラクターを活かしてバラエティーやワイドショーでキワものタレントとしてブレイク。2009年タレント議員として比例代表で当選。こりゃ命も狙われますわなあ。※招待客全員が共犯だったりして※」
瀬文「いい加減にしろ」
当麻「あ?」
瀬文「悪人だろうが政治家だろうがひと一人の命は重いんだ。ゲームじゃない」
当麻「分かってますよ。私だって刑事なんだよ」
(リフトの音)
瀬文「刑事をなめんな」
当麻「なめてねーよ。※てか声でかいんだよ。※」
・野々村が入ってくる。
野々村「はいそこまで!遅くまでお疲れーカツカレーヒレカツ華麗なる一族なんつって。両国かど屋のキジ弁、これうまいんだ」
瀬文「せっかくですが所用がありまして」
野々村「あ、もう?当麻くんは?」
当麻「あたしも、中部日本餃子に所用が」
瀬文「昼も食ったろ」
当麻「今日は餃子の気分なんで」
瀬文「明日も餃子臭かったら承知しねえぞ」
当麻「いちいちうっさーにゃおみゃあは」
野々村「あいやまあまあ、二人とも優秀だね。111人もの招待客と、五木谷サイドのスタッフ全員のデータ把握しようと思ったら、私なんか何時間かかるか。じゃまあ、一人で頂くとするか」
・と、注射器を取り出し、腹に刺す野々村
野々村「キジも鳴かずば~※撃たれめえ〜※、ハハ、なんて」
・注射器を外す
野々村「これね、最新の針だから痛くも痒くもないの。赤い小さな斑点がかわいくポチッと残るくらいでさ」
瀬文「糖尿ですか。お大事に」
当麻「お疲れ山です」
野々村「はい~お疲れ山脈」
・瀬文が降ろし始めたリフトに飛び乗る当麻。にらみ合い
・弁当を取り出し、手を合わせて上を見る野々村。雅の写真が張ってある。
野々村「頂きます。※弁当さん、弁当さん、どれからにしようかな。お弁当さん。」
【CBC】
・餃子を馬鹿食いする当麻
当麻「明日も餃子のにおいさせてやる。うま。すいません。追加。茹で5、焼き5、ニンニク増量」瀬文を意識し始めている?当麻→結局脇に餃子のにおいをさせてやることに
親父「あいよー財布忘れてない?」
当麻「ありますよ。かばんの中に」
・かばんを探る当麻
当麻「あれ?ない?」
親父「今度こそ逮捕しちまうぞ」
・地居が店に入ってくる
地居「下に落ちてるよ」
・財布を拾う地居。当麻の前の席に座る。
当麻「何しに来たの」
地居「大学の研究室が終わって飯食いにきたんだ。すいません。餃定ひとつ」
アラータ「あい」
地居「怪我の具合はどうよ。結構長引いてんな」
当麻「余計なお世話」
地居「あんま危ない真似すんなよ」
当麻「てか仕事だし」
親父「あい、茹で5、焼き5、ニンニク増量」
アラータ「食べやーて」
当麻「早、ちゃんと茹でてます?」
親父「人の3倍速く動けるんだわ」
アラータ「保険入るか?(スペイン語)」
地居「俺はやらない。止めときな(スペイン語)」
当麻「黙ってろ(スペイン語)」
・餃子を食べる当麻
当麻「うま。馬鹿うま」
地居「な、俺たちやり直さない?」
当麻「やだ。うざい。しつこい」
地居「そう」
・当麻の頼んだ茹で餃子を食い始める地居
当麻「ん、ちょっと食うなよ左利き」
(携帯のアラーム音)「どすこい時間だよ。どすこい、Yeah」
地居「仕事?」
当麻「予言の時間」
冷泉の封筒をとりだす当麻。
そこには、「運命の人と再会 餃子をがつがつ食べて 吉」と書いてある。←このときには「運命の人」があんな意味を持っているとは思いもよらなかった。
※地居「当たってる?」
※当麻「全然。100%外れ」
【東京中央警察病院】
・志村の病室に顔を出す瀬文。ベッドの脇で美鈴が眠っている。近づく瀬文。と心電図に警告音が出る
美鈴「どうしたのお兄ちゃん」瀬文に気がつく
海野が入ってくる「どうしました」
海野「瀬文くん、出てってくれないかな。不整脈を起こしてる。志村さんは君のことを怖がってるのかもしれない」
瀬文「意識があるんですか」
海野「植物状態の患者だって、何かを感じるんだよ」
・瀬文、懐から封筒を取り出す。
・志村の様子を見ている海野と美鈴。
瀬文「美鈴ちゃん、これ、少ないけど」
美鈴「お金なんて要りません。それより、自分の罪を認めて下さい」
・ベッドに封筒を置く瀬文
【病院の廊下】
・帰っていく瀬文の後ろから封筒を投げつける美鈴
美鈴「卑怯者。全部兄のせいにして」
・戻っていく美鈴
【留置所】
・冷泉が寝ている
津田「起きろ。公安部の津田だ」
【車の中】
冷泉「こんな時間に、どこへ」
津田「霊能者だったら、占ってみろよ」
・冷泉にレモンを渡す津田
レモンをかじって呪文を唱える冷泉「ラミパスラミパスルルルル」
冷泉「俺を殺す気か」
津田「だったらどうする」
【翌朝】
・東京タワーと建設中の東京スカイツリー
【パーティー会場】
※瀬文「(英語で)議員の周りには必ず3人以上付いてくれ」
※「了解」
※「配置付け」
※何やら物音がし、瀬文が紙袋に入れたままの拳銃を構える。
※当麻がこけている。
※当麻「いてて転んだ。拳銃?」
※瀬文「俺の仕事の邪魔したら、容赦なく撃つぞ」
※当麻「瀬文さんに用ないっすよ。トイレが見つからなくて」
※瀬文「どんだけ方向音痴だ」指を指す瀬文。化粧室の表示。
※当麻「ハァー」トイレに入って行く当麻
技師「この中に毒物が入っていないかをガスクロマトグラフィーで調べます。バイアルを、ガスクロマトグラフィーにセットします。シリンジと言われる部品で、化合物が、分かれて…先ほど、ウーロン茶を分析したんですけれども、その中には毒物は検出されませんでした」
野々村「この。ガスグ、ガスクロマティーは」
技師「ガスクロマトグラフィー」
野々村「ああ、あの、万が一五木谷さんが何かを口になさろうとしたときに、このガス…、これで、確認していただければ安全です」
瀬文「何も食べなきゃいいんですよ」
五木谷「これで冷泉の予言は回避されそうだな」
当麻「どうですかね。冷泉さんのあの予言の能力は本物みたいですからね」
野々村「というとあの予言」
当麻「当たってたんです。恐いくらいに」
野々村「マジジェエ」
当麻「瀬文さんは予言を破棄してしまったので何とも言えませんが、とにかくあたしのは」
・野々村に○サインをする当麻
五木谷「だから当たると言ってるんですよ。それを2億も払えだなんて。もともと無職でふらふらしていたあいつを有名にしてやったのはこの私ですよ。それを昨夜何回電話しても電話にも出ない」
野々村「あの今警察で身柄を拘束しております」
五木谷「何だと。俺に断りもなしに」
瀬文「冷泉があなたを殺す可能性もあります。なので念のため」
・五木谷、瀬文を指差し「さすがだ」
※野々村「えええ〜?」
※当麻「心当たりあるんですか?」
※五木谷「近頃、細かいことまで俺に指図するようになってむかついてたんです。旅行ひとつするにも地域が悪いだの何だの、人の人生をどんだけコントロールする気かって、信者の前でどなってやったこともありましたからね」
脇「先生、とにかくご安心を。お食事にせよ酒にせよ、事前にこの」
野々村「ガス…※ガス…※ターテン」
技師「ガスクロマトグラフィー」
野々村「ああああ」
※五木谷「警視総監の方には、私からよろしく言っておきましょう」
※野々村「よろしくお願いします」
金子「開場します」
・パーティー会場に食事が運ばれる。客が次々とやってくる。
※院長「やあ、脇君」
※脇「院長。今日はお忙しい中、ありがとうございます」
※院長「いやあ、きみが是非にというからね。五木谷君は、君で持っているようなものだからね」
※脇「とんでもございません」
・一人一人に挨拶する五木谷
脇「先生大丈夫ですか」
五木谷「まさか予言が当たるとは思ってねえよ。ただこの中に俺の邪魔をしようとしてるヤツがいるのは確かだろうけどな」
五木谷、スピーチ「…更なる発展のため、レアメタル鉱脈の獲得に力を入れていきます。来月には、カザフスタンの有力者や、国営企業と…」←時事ネタその1
脇、金子に近づき「管(クダ)幹事長がお着きになりました」←時事ネタその2
五木谷「皆さん、管幹事長がお越しです」
・管幹事長が入ってくる
・瀬文、野々村のところに近づく
野々村「予定通りか」
瀬文「ところが、予定外の手土産が」
勝ち酒が運ばれてくる
五木谷「幹事長、わざわざありがとうございます」
管「次の選挙にも、ぜひとも五木谷くんに、議席を確保してもらいたくてね。縁起物の勝ち酒だ」
上野秘書、幹事長に木槌を渡す「幹事長、どうぞ」
・かけ声を上げて、勝ち酒の蓋を割る管幹事長
当麻「まずいな」
野々村「あいや、しばらく、しばらくお待ち下さい」
・野々村、管幹事長に近づく
野々村「お耳を拝借」
管「君は、私の故郷の酒に、毒が入っているとでも言うのか。馬鹿馬鹿しい。私が毒味する」
・升を取って、酒を飲もうとする管。
脇「いえ先生、私が。私、脇が、毒味をさせていただきます」
・管の升を受け取って飲もうとする脇。
当麻「さすが秘書の鑑」
「警察は何やってんだよ」(野々村に)
・ここで、野々村の右側に映っているベージュのスーツを着て扇子を持った禿頭の口ひげの男性、第8話で当麻の部屋で当麻の抱き枕として登場する「平坂照雄」という学者と同じ役者だ。(Twitter上で指摘いただきました。感謝!)これ以前のシーンでも扇子をあおいでいるので、意外と目立つ。
「お前が飲めよ」(野々村に)
野々村「いや~。不詳、野々村が、頂戴いたします」
・脇から升を受け取って飲もうとする野々村
・全員の注目が野々村に集まる
・升の中に雅の顔が浮かぶ。
雅「こおっち」(字幕では《こっち》になっているが)
野々村「雅ちゃん」
・升の中の雅、野々村にウインク…できなくて、両目をパチリ。
・酒を飲み干す野々村
野々村「うっ…」
野々村「うまい」
・一同、ガクッ
野々村「お代わりを」
当麻「死ぬかと思った」
管「ほら、警察の方が安全だと言っている。どんどん配れ」
司会「お勝ち酒、どんどん配って下さい」
上野秘書、五木谷に握手を求める「握手よろしいでしょうか」
管「それでは、五木谷くんの今後の活躍を祈願いたしまして、乾杯!」
一同「乾杯」
・五木谷も酒を飲む
・太鼓が叩かれる
・酒を飲んでいる野々村
・苦しみだす五木谷、倒れる。
・悲鳴が上がる。
脇「先生!」五木谷に近づく脇
瀬文、舞台の上に立って「救急車!(英語で)会場を封鎖!(英語で)!※明かりをつけろ!※」
※瀬文「係長、捜査一課に連絡を。※全員の※事情聴取と※所持品検査!」
※野々村「はい」
捜査一課・鑑識がやってくる。
鹿浜「お前がいながらこんなことになるとはな」
瀬文「申し訳ありません」
鹿浜「※ま、未詳だからしかたねえか。※あとは我々がやる。※手伝いは構わんがくれぐれもじゃませんようにな※」
・馬場、鹿浜が入ってくる
野々村「これは馬場管理官」
馬場「ご苦労様です」
野々村「面目ありません」
馬場「事件の概要は、聞きました」
野々村「まあ、冷泉という霊能者の予言通りに毒殺事件が起こってしまったわけですが、(野々村の酒の匂いに顔をしかめている馬場)私、犯人分かっちゃいました。五木谷氏の勝ち酒を手渡したのは幹事長の秘書上野氏です。勝ち酒を手渡したあと袖口から毒を入れた」
野々村「犯人は、スパーン、お前だ」と、上野を指差す。
※当麻「スパーンってなんすか?」
上野「俺?なんですって」
野々村「マジックに多少の心得があれば可能なはずだ※袖口に、スポイトのようなものを隠し持っているはずだ」
鹿浜「さすがゴリさん」
猪俣「ゴリさんてなんなん」
上野「そんなもんあるわけねえだろ。幹事長は次の会合に行く約束が…」
上野を取り押さえる捜査員
野々村「逃げるつもりだな、スパンスパン、そうは問屋が卸さねえぞ」
※当麻「スパンスパンって何すか」
(上野の取り調べ)
鹿浜「何も見つかりませんね」
上野「何もねえって言ってんじゃねえかよ」
電話を受けている馬場
野々村「袖口をそもそも毒物に浸しておいて、ちゅーと絞り出して…」
馬場「大変申し訳ありません。五木谷さんの死因は、ただの心臓マヒと分かりました」
野々村「えっ?」
・あぜんとする一同
※馬場「幹事長、ご協力、ありがとうございました。貴重な時間を頂き、申し訳ありませんでした」
※上野(上着を脱いでいる)「殺人じゃなかったんすか」
※野々村「大変、申し訳ありませんでした」
【五木谷事務所】
・脇が座っている。立っている未詳の三人。
瀬文「鑑定員も心臓麻痺で亡くなったという結論を正式に出しました。お力になれず、申し訳ありません」
脇「先生も、お疲れがたまっていたんでしょう。反省すべきは私の方です」
※野々村「あげく、管幹事長の勝ち酒や、幹事長秘書の上野さんまで疑ってしまい、本当に申し訳ありませんでした」
・頭を下げる野々村
※脇「あいや、職に忠実なあまりなさったことですから、お気になさらずに。私の方からも、謝っておきます」
※野々村「恐れ入ります」
※脇「しかし、冷泉さんの予言には、振り回されましたね」
※瀬文「(当麻がつまらなそうな態度を取っているのを見て)当麻」
※当麻「申し訳ありませんでした」
脇「※いえ。※それで、冷泉さんは?」
野々村「公安部の上の方が直々に取り調べることがあったらしくて、ちょっと連絡できないんですが、まあ、インチキの予言で2億も脅し取ろうとした点から見て恐喝罪の成立は見込まれますな」
・当麻、頭を抱えながら何かつぶやいて、酒の瓶が置いてあるテーブルに近づいていく。
脇「※先生も、冷泉さんの占いを聞いて、心臓に負担がかかったんではと思うんですね。なにとぞ、※処分の方、よろしくお願いいたしま…」※「よろしく〜」以下はディレクターズカット版にはない
・酒の瓶を倒す当麻
瀬文「何だその一連の注意を引く動作は?」
当麻「冷泉さんは、今までずっと予言を当てて来たんですよね」
脇「ええ、まあ」
当麻「あたし、冷泉さんの能力はやっぱり本物なんじゃないかって思うんですよ。だって、たまたま当たるもんじゃやないっすよ予言って」
脇「だから、何なんですか」
当麻「もう一度冷泉さんにあったら、なぜ2億吹っかけようと思ったのか聞いてみようと思うんです」
・五木谷の選挙用の旗をいじくる当麻
脇「金が欲しかったんでしょう」
当麻「そうお金が欲しかったんでしょう間違いない。でもね、五木谷さんが殺されてしまったら元も子もないはずっすよね。だったら値下げすれば良かったのにって思うんですよ」
脇「何が気になってるのかよく分かりません」
当麻「値下げしなかった理由はただひとつ。五木谷さんが死んでも、2億誰かから引っ張れると確信してたんですよ」
脇「誰からですか」
当麻「やっだなー。五木谷さんを殺した犯人でしょ、ジョーシキでしょ、どんだけー」
当麻以外の一同「…」
脇「訳が分かりませんね」
当麻「冷泉さんの能力が本当だとすれば、冷泉さんは五木谷さんが殺されることを予知した」
《回想 冷泉洞》
※冷泉、自分の予言に驚いて「えーっ」と声を出す
冷泉「俺の予言を知りたければ、2億出せ。でないとあなたは殺される」
※「俺の予言を知りたければ〜」と、その前の当麻のセリフが放送版では重なっているが、ディレクターズカット版では分離されている。
五木谷「2億か。まけてよ」
冷泉「あなたの命がかかってるんですよ。安いもんでしょう」
冷泉の秘書「いくらなんでもぼり過ぎじゃないですか。五木谷さんが死んだら、元も子もないですよ」
冷泉「五木谷が死んでも、2億払うヤツがいる。口止め料としてな」
秘書「まさか」
当麻「そして今も黙秘している。2億を真犯人から脅し取ろうと狙ってるんですよ」
脇「そしたら私は、3億円払って、真犯人を教えてもらいます。五木谷先生の敵は、何としてでも取らなければなりません」
当麻「ぜひ、お願いします」
瀬文「いつまでぐだぐだ言ってるんだ。死因は心臓麻痺。捜査は終了。いいか。あれだけ捜査して毒物は1ミリグラムも出て来なかったんだ。現場からも、五木谷の体内からも」
・当麻をつまみ出す瀬文
当麻「っと、触らないでよ」
【未詳】
捜査メモを床にぶちまけ、天井に頭を着ける当麻
瀬文「何やってんだよ」
・書道セットの前に座る当麻
瀬文「全くいい加減なこと言いやがって」
当麻「気が散る」
書道を始める当麻
「毒殺」「心臓麻」考え込む←IQ201なのに心臓麻痺の「痺」が書けない。常用漢字じゃないから?ちなみに改訂常用漢字表にも入っていない。
瀬文「書けないなら書くな」
書道再開「心臓麻ひ」(瀬文にドヤ顔)「脇先生」「レモン」「2億円」「注射器」
書いた半紙を破って、天井に向かって投げる当麻
当麻「いただきました」←「森田さくら、このヤマいただき!」という決め台詞のドラマがありましたねぇ。
再び書道「犯人は」
・墨汁ボトルが「当麻紗綾」となまえシールが貼ってあるところからして、学生時代から使っているものだろうか?柴田の地図帳のように。
【CBC】
・餃子のジグソーパズルを完成させた親父
親父「あの変な女が言った通りだがや。ワンピース足りんがや」
アラータ「おい。保険に入りや(スペイン語)」
(テレビニュース)「今日午後、五木谷春樹さんが亡くなりました。五木谷さんは創立15周年記念パーティーで乾杯後突然苦しみだしそのまま息を引き取りました。警視庁の発表によりますと死因は心臓麻痺で、特に事件性はないということです。五木谷議員が所属していた正義党…」
【五木谷事務所】
・同じニュースを見ている脇
(脇の携帯に着信)
脇「脇です」
管「おー脇か。幹事長の管じゃ。実はのう、葬儀のあとに補欠選挙に出馬してほしいんじゃ」←比例代表なのに補欠選挙?
脇「私にですか」
管「ああ。五木谷くんはあまり人気がなかったからのう。みんな君の人柄をよう知っとるよ。きっちり票に結びつくじゃろう」
脇「そんな、急なお話で」
管「大丈夫だ。君なら勝てる。弔い合戦じゃ。よろしくな」
・携帯を切る脇。カバンからテニスボールを取り出す。眼鏡を外し、天井に向かって叫ぶ
【パーティー会場】
・電気をつける脇
・当麻が舞台にすわってわらび餅を食べている←真っ暗な中でわらび餅を食べていた当麻
脇「どうしたんですか」
当麻「もうすぐここに犯人が来るはずなので、わらび餅を食べながら待ってたんですよ。食べます?」
脇「犯人?まだそんなことを言ってるんですか。五木谷先生は心臓麻痺です。いい加減にして下さい」
当麻「いやいや毒殺です。ガチで毒殺です。あっ、テニスですか?」
脇「でも毒物は見つかってないんですよね。会場からも、五木谷先生の体の中からも」
当麻「あとで食べよう」
・わらび餅を置き、立ち上がる当麻。
当麻「毒物は見つからなかったんですけど、カリウムって知ってます?人間の体の中には必ず含まれている成分なんですけど、一気に多量に投与されると、心臓麻痺を起こして死んじゃうんです」
脇「投与?じゃあ、管幹事長の勝ち酒に入っていたとでも?」
当麻「脇さん、あなた、あたしたちをまんまと罠にはめましたね」
脇「罠?人聞きの悪い」
当麻「覚えてますか?ここで打ち合わせした時のこと」
当麻「毒殺されるということなんです」
脇「飲み物と食べ物のチェックを」
当麻「間抜けだよなあ。毒殺って言ったら食べ物か飲み物だってまんまと思わされてしまったんだもん。脇さんにさ」
脇「どういう意味ですか」
当麻「だって、毒殺って言ったら食べ物だけじゃないですもんねえ。ハチとか、サソリとか、蛇とか、クラゲとか」
脇「クラゲ?」
当麻「まっ、今回は注射でしたけどね」
脇「注射?ちょっ、待って下さい、パーティーの真っ最中に(鼻をほじる当麻)私が五木谷先生に注射を打ったって言うんですか?五木谷先生や、パーティーの誰にも気づかれずに、あり得ない(顔のマッサージをしている当麻)」
当麻「マジシャンはすごい数のお客を相手に堂々とトリックぶちかましてますよ。お客の目を別のところに引きつけたりして。あのパーテーでも、全員がある一点を注目してた瞬間があったじゃないですか」←とはいえ、野々村が酒を飲むとき、五木谷と脇は野々村の真後ろにいる。誰かが気づく可能性もあるのでは?
(野々村が勝ち酒を飲む瞬間、脇が五木谷の後ろから注射針を刺す)
・当麻、自分のキャリーバッグに近づき、何かを取り出す
当麻「ちなみにこれ、野々村係長の使ってる糖尿病患者用の」
・割り箸だった。改めて注射針を取り出す当麻。
当麻「ちなみにこれ、野々村係長の使ってる糖尿病患者用の注射器なんですが、この針すごくないすか?髪の毛より細い注射針で、素人が撃っても痛みをほとんど感じない優れものなんすよ。念のためさっき、五木谷さんの遺体を調べ直してもらったら、太もも内側に赤い斑点のようなものが見つかったんすよ。そこから、カリウムを打たれたようなんすよね」←太もも内側に髪の毛より細い注射針を刺せるのか?五木谷が身じろぎしたら針が折れてしまう可能性もあるのでは?
・注射器をマイクのように脇に差し出す当麻
当麻「まだ聞きたいですか?」
脇「面白い推理ですけど、素人の僕にはそんな真似出来ませんよ。注射器だとか、カリウムだとか、いい加減にして下さい」
当麻「すっとぼけないで下さいよ脇先生。てかあなた、政治家狙うより前に既に先生だったんですよね」
金子「あ、脇先生?」
脇「金子さん?」
当麻「あれ、単なる言い間違いか、お世辞かと思ってたんですけど」
・当麻、脇の方に近づいていく
脇「言い間違いでしょ。(当麻が顔の近くまで来ている)近い」
当麻「脇さん、あなた以前、お医者さんとか医学生やられてませんでしたか?」
脇「餃子臭いです」
当麻「そのとき先生って呼ばれてたんじゃないですかねえ。つまり、つまりですよ。あの女性は、その時の患者さんだったんじゃないですか」
脇「調べりゃ分かることでしょ。てかもう調べてんでしょ。やだよなこういう芝居がかったトリック解説」
当麻「一度やってみたかったんですよ。ククク」
・キャリーバックから脇の履歴書を出す当麻
脇「じゃあ、芝居がかった反論をちょっとやってみましょう。その推理には、重大な欠点がある。僕が使ったという、その注射器は、どこにあるんですか。この部屋中探したんですよね。でも注射器どころか、毒物も、カリウムも、見つかってない」
当麻「そうなんですよ。どさくさにまぎれてどこかに捨てられてしまっちゃったら終わりですもんね」
脇「ええ」
当麻「でももし、この部屋に残してあったら真犯人は必ずこの部屋に戻ってくるって私は思ってました。だって、この部屋に隠してある注射器を始末して完全犯罪を成し遂げちゃったら、このあと冷泉さんが2億欲しさにあなたを脅したとしても、2億払わなくても済みますからね」
脇「…」
当麻「脇さんがここに来たって事は、やっぱりこの部屋にまだ証拠が残ってるんですねぇ。フフフフ」
脇「僕はたまたまここに来ただけですよ。馬鹿馬鹿しい話にはつき合ってられません。失礼します」
・帰ろうとする脇の前に立つ当麻
当麻「あなたの指紋付きの注射器、どこに隠してあるか当てましょうか。(脇に顔を近づけて)聞きたい?聞きたい?」
脇「…」
当麻「あたしたちが唯一探してない場所。すなわち、このパーティー会場の…(天井を指差して)天井」
脇「ハッハッハッ。(当麻の指をおろして)確かにこの部屋を選んだのは僕です。でも、あんなところにどうやって」
当麻「投げて突き刺したんです。ダーツみたいな感じで」
脇「あんな高いところに?」
当麻「すごい身体能力ですよね」
脇「馬鹿な」
・キャリーバッグから単眼鏡を取り出し天井を見る当麻「イナバウアー」
当麻「いや、本当に刺さってます。注射器。見ます?でもこれ回収するのちょっと大変だなあ。でも回収したら多分、あなたの指紋が検出されます。あのときあなた、手袋してませんでしたもんね」
脇「…」
当麻「人間の脳は10パーセントしか使われてないんですって。残り90パーセントにどんなSPECが秘められているのかまだ分かってないんですよ。脇さんのSPEC、すごいじゃないですか。ねえ」
脇「…」
当麻「私たち人間は、まだまだいろんな可能性を秘めてるってことです。今の我々に取ってはあり得ない、どんだけーって言われているような能力が、明日には我々の誰かに突然目覚めているかもしれない。それが、人類の未来を切り開くかもしれない。不可能を可能にするSPECが、私たちの中に秘められている。全ての人間に、無限の才能がある。まあ残念ながら、あなたの肉体に宿った素晴らしいSPECは、こんな陳腐な殺人事件に使われてしまいましたが」
・脇、テニスボールを1個取り出し、天井に投げる。天井に刺さっていた注射器が割れる。
当麻「うーわー、実際に見るとヤバいっすね」
脇「これで証拠はなくなったな」
当麻「ごめんなさい、あたし、また芝居打っちゃいました。瀬文さん、瀬文さん!瀬文」
・瀬文が隠れている、会場後ろの方に向かっていく当麻
・瀬文、居眠りしている
当麻「寝てんじゃねえよ。瀬文!」
瀬文「長いよブス」
当麻「ブスじゃねえ」
・瀬文、三脚にセットしておいたビデオカメラを外し、脇に注射器を見せる。
瀬文「これ、あなたの指紋付き注射器、ちゃんと回収しときました。天井にくっつけてあったヤツは、偽物だ」←偽の注射針を天井にくっつける方が大変だ!
当麻「ちなみに、カメラも回してるんで、さっきの投球の証拠も残してあります」
・瀬文の肩にテニスボールを投げる脇。倒れる瀬文
瀬文「いてて、多分折れたじゃねえかよこのやろう」
脇「悪いがあんたたちにも死んでもらう」
瀬文「嫌だね」
当麻「出た本性。こわ」
脇「我々の存在に気づいてしまった以上仕方ない」
当麻「我々?」
脇「当麻さんの仰る通り、人は進化を遂げ続けている。進化した我々は、この世界を修正していかなければならない。政治、経済、教育、モラル、いま手を付けなければ間に合わなくなる。今時タレントや親の七光りで当選した二世議員たちに、この世界を任せてる場合じゃないんですよ」
・当麻の頭にテニスボールを投げる脇。
・気絶して倒れる当麻
瀬文「この野郎」
・拳銃を取り出す瀬文。その拳銃を奪って瀬文の反対側に立つ脇
瀬文「化けもんめ」
脇「むしろ神に近いとか言ってくんない?」
・当麻に拳銃を向ける脇
・瀬文、当麻をかばうような位置に動く
瀬文「神じゃねえよ犯罪者」
脇「君らも、死んでくれ」
・拳銃を連射する脇、と時間が静止する
・静止した時間の中で、丸テーブルに一人の少年が座っている
少年(にのまえ)「せっかく俺たちに近づいて来たヤツラが現れたのに、何勝手なことするんだよ」
・にのまえ、当麻に近づき、髪をなでる
にのまえ、脇に向かって、「お前が死ね」
・ニノマエの耳の後ろの痣がない
・指を鳴らすにのまえ、と、脇が撃った弾が脇自身に命中している。
脇「馬鹿な…なぜ」
・倒れる脇。
瀬文「あの時と…(志村が撃たれた時)一緒だ」
【保護施設】
・タバコに火をつける津田
津田「取引だ。俺はお前の命を守る。お前は約束を守る」
・うなずく冷泉
【警察病院】
・タオルを取り出し、志村の顔を拭こうとする美鈴。
・その頭の中に、SPEC HOLDERたちのビジョンが浮かぶ
・レモンを握っている冷泉
・学者の林実
・叫んでいる誰か。顔の上半分が見えないが、SITの隊員の服に似ている?
・面会室の桂小次郎
・自室の美鈴
・未詳に来た古戸久子
・拳銃を瀬文に構える脇
・振り返る美鈴
・保護施設に入れられた冷泉
・驚いて後ずさりする美鈴
美鈴「今の何」
【パーティー会場】
・倒れている当麻
・腕を押さえて、広がっていく脇の血を見つめている瀬文
見てのとおり、細かいセリフが加わったりしているのがメインで、追加されたシーンはパーティー会場のトイレに関するワンシーンだけだ。このシーンや階段で転ぶシーン、パーティー会場の扉がなかなか開けられないシーンなどを見ると、途中までは「ケイゾク」を意識したのか、当麻がボケで瀬文が突っ込みという設定になっていたのだろう。しかし、5話で里中が死んだあたりから、傷ついた瀬文を当麻が導くという関係が出来上がったのだろう。しかし、両方ともSキャラという、「ケイゾク」と違うコンビの関係になったと思う。
加わったセリフには、重要なものも含まれている。例えば、「サヴァン症候群を持ち出すまでもなく、いずれ人類の進化に合わせて残りの脳の領域が目覚めていくことには間違いありません」というセリフ。そして、当麻が地居に、冷泉の予言に付いて、「全然。100%外れ」と言うのは含蓄がある。
初めまして!完全版の文字起こし だいぶ感動です。
いろいろと見ていただいて、ありがとうございました。
ニノマエの耳の痣がないのは、甲の回の時点では当麻の弟という設定がなかったということなのでしょうか?
> kirariさん
私は植田プロデューサーでも堤監督でもないので、お答えする立場にはないのですが、私の想像では、ニノマエジュウイチが当麻紗綾の弟だという設定は最初からあったのだと考えています。耳の痣で当麻紗綾が気づくというのが、決まっていなかったのかもしれないですが。