以前にも触れたように、『あまちゃん』の劇中で登場人物たちが多く使った、三陸海岸沿いの鉄道は、多くの区間が不通となり、代行バスや、BRT(バス高速輸送システム)により運行されている。
山田線は、復旧の動きが出てきたが、気仙沼線、大船渡線については、残念ながらBRTで固定化という方向性が見えてきて、永久に『あまちゃん』のルートを再現することはできないということになりそうだ。
では実際に、ドラマの行程に沿って、その、固定化されたルートで、仙台から久慈に行くと、どれくらいかかるかということを見てみる。
今回は、Blu-Ray・再放送に準拠する形で、「仙台－仙石線－石巻－石巻線－前谷地－気仙沼線－柳津－気仙沼線BRT－気仙沼－大船渡線BRT－盛－三陸鉄道南リアス線－釜石－岩手県交通バス－船越駅前－岩手県北バス－宮古－三陸鉄道北リアス線－久慈」（めんどくさい！めんどくさい！）という時刻を見てみる。
接続が悪かったりして、平日・休日を問わず仙台から久慈までその日のうちに到達できるのは、次の1本しかない。
仙台6:32発－7:54着石巻8:17発－8:37着前谷地9:01発－9:24着柳津9:39発－11:35着気仙沼11:58発－13:20着盛13:40発－14:31着釜石15:43発－16:53着船越駅前17:15発－18:19着宮古19:34発－21:09着久慈
北三陸鉄道、つまり、三陸鉄道北リアス線に到達する頃には、もう日が暮れている。
土日には、こういう接続もある。
仙台5:02発－6:27着石巻6:45発－7:11着前谷地7:33発－7:56着柳津8:09発－10:05着気仙沼10:58発－12:20着盛13:00発－13:52着釜石1403発－15:13着船越駅前15:37発－16:41着宮古18:17発－19:58着久慈
盛から釜石までの三陸鉄道南リアス線の列車が、土曜・休日のみの運転となっている。
どっちにしても、朝早く仙台を出て、日が暮れてから久慈に着くという、というか苦行のようなルートである。というか、震災前のルートでも苦行に近いのだから、苦行そのものである。