【SPEC】あの場所はどこに?

今日は、『SPEC〜結〜漸ノ篇』が公開されてから、1年である。
そんなこととは全く関係なく、いまさらながら、SPECでよく出てくる「あの場所」は、どこに所在しているのかという話である。
例えば、「中部日本餃子のCBC」
「警察病院」
「当麻の家」
CBCは武蔵新田にあるし、警察病院は藤沢。当麻の家は中野だ。あくまでもロケ地としては
しかし、実際にドラマの設定上は、違った場所が設定されているわけで、それが推測できるかをやってみたい。


…と思ったが、書籍『SPEC公式解体新書』に設定上の住所が掲載されていた。
しかし、映像との整合性をあえて検証してみる。
【東京中央警察病院】
『公式解体新書』では、品川区東品川5丁目、となっている。東京湾岸、東京モノレールの天王洲アイル駅の東側だ。
しかし、『SPEC〜結〜爻ノ篇』では、瀬文が「警察病院!中野!」「サンプラザ裏!」と言っているのだ。実はこれ、実際の東京警察病院と同じである
しかも、連続ドラマの東京中央警察病院と、『SPEC〜結〜漸ノ篇』に外観が映る東京中央警察病院は、同じ建物である。同じ建物が別の場所にあるなんて言うことは考えられないし、警察病院が品川にあるという表現は今のところ見つけられていない。それどころか、本来であれば所在地が書かれているはずであるところが空欄になっていたり(野々村の健康診断結果)、所在地が書かれていてしかるべき書類であえて所在地が省かれていたりする(志村優作の尊厳死同意書)。映像優先ということで中野にあるということにしよう。
もう一つは、第3話で憑依の事件が起こったガソリンスタンド「油商人」である。
品川区東品川6丁目1−32。つまり、警察病院が東品川にあるとしたら、当麻は近くに行ったことがあるはずなのである。まぁ、当麻は警察病院の住所を認識していなかったという可能性が高いが。
ところで、当麻が腕を切られたあとの治療やリハビリは警察病院でやっていたのだろうか。
腕をくっつける手術についてはもしかしたら警察病院かもしれないが、少なくともリハビリをしていたのは、当麻の家により近いリハビリ病院だと考える。
1つ目の根拠は第7話で、当麻が治療費の精算をしていたことである。警察病院に通院していたのであれば、そのようなことをする必要はないのではないかと考える。
2つ目は、当麻が警察病院に通院していたのであれば、海野が当麻の左手の秘密を知り、違った形で当麻と接触する可能性があったのではないかということ。
3つ目は、第1話で当麻が、病院に寄ったあとにCBCに足を運んでいることだ。CBCの場所については、次に検証する。
【中部日本餃子のCBC】
『公式解体新書』では、世田谷区北沢2丁目、小田急線下北沢駅付近にあることになっている。これは後述の通り、当麻の家と警視庁の間にある。
これはこれでアリなのかもしれないが、すこし疑問点がある。
一点目は、野々村や瀬文がしばしば訪れていることを考えると、警視庁から遠すぎること。
もう一点は、『SPEC〜零〜』での描写。
『SPEC〜零〜』で、当麻は心霊手術殺人事件の被害者、アジム・ハーシル・ミッタル殺害現場のホテル(新宿区西新宿3丁目27番12号 The Pork Ham Tokyoホテル…ちなみに、西新宿3丁目は20番までしかない)からタクシーに乗った後、にのまえのSPECでタクシーが暴走したところをナンシーに助けられ、CBCで餃子を食べる。
The Pork Ham Tokyoホテルは、場所等を考慮するとパークハイアット東京がモデルになっていると思われるが、タクシーが暴走したとしても、下北沢周辺は路地が入り組んでおり、タクシーが迷い込みそうにない
地図を見ていると、参宮橋、代々木公園、代々木八幡といった駅が近い。
代々木公園駅は、下北沢駅より若干都心寄りで、警視庁の最寄り駅の一つ、霞ヶ関駅とつながっている、千代田線の駅だ。
ということで、植田プロデューサーが言っているのと違うが、CBCは代々木公園駅の近くにある、という結論を提示しておく。
【当麻の家(当麻書道教室)】
『公式解体新書』では、世田谷区経堂。経堂駅からは、小田急線と千代田線が直通運転しており、霞ヶ関駅まで乗り換えなしで行くことができる(ただし、朝のラッシュ時には乗り換えが必要)。
特に不自然な点はないのだが、あえて突っ込むと、第4話の冒頭で、当麻が「おととい、うちの物干しが強風で折れたんでハンズで買って来たんですよ」と言っているのだが、小田急線で東急ハンズに行くとすると新宿店。買った物干し竿を持って地下鉄に乗って、それを未詳に持ってくるというのは不自然なシチュエーションだ。まあこれは、ほとんど未詳にいて、滅多に家に帰らない当麻ならではのことで、警視庁近辺の銀座駅なり東京駅なりのハンズで買って、未詳に持ち込んだということだろう。しかし、家にはおばあさまがいるから、ハンズから家に送ればいいように思う。
もう一つ、当麻の祖母と湯田が手榴弾の爆発に巻き込まれたとき、中野区の東京中央警察病院に搬送されるが、世田谷区にも救急病院はたくさんあり、わざわざ遠く離れた東京中央警察病院に搬送されたのは、ストーリーの都合とはいえ不自然だ。
【一十一の家&Healing room IRIS】
ここからは脱線する。
第7話の最後で当麻と瀬文がそれぞれ向かった先で、『公式解体新書』では前者が大田区蒲田6丁目、後者が渋谷区代官山5-4-7-305となっている。冷泉が書いたメモと一致している。
瀬文については、桜田門駅で当麻と別れた後、内堀通りを日比谷方面へ歩いている。
当麻は、瀬文と別れた後、桜田通りを虎ノ門方面に歩いている。
代官山へは、霞ヶ関駅から日比谷線で恵比寿駅へ、恵比寿駅から東急東横線で代官山に行くのが近いと思われるし、蒲田へは有楽町駅から京浜東北線で蒲田駅に向かうのが近いと思われる。
瀬文が歩いて行った先は、有楽町駅があるし、当麻が歩いて行った先は、霞ヶ関駅だ。向きが逆のようだ。
さらに当麻は、羽田空港を離陸する飛行機が見える海際を歩いている。しかし蒲田は海沿いではない。
じゃあ当麻はどこをどうやって蒲田にたどり着いたんだ、というのが疑問である。
ところで、先ほど「冷泉が書いたメモと一致している」と書いたが、正確には、冷泉のメモでは「蒲田」の「蒲」の字が「氵莆」になっている。もしかしたら、現実世界の蒲田とは違う架空の場所なのかもしれない。
【米軍厚木基地】
これは、SPECの世界の話ではなくて、現実の世界の話なのだが、米軍厚木基地は、神奈川県厚木市には所在していない。神奈川県綾瀬市と大和市にまたがる。
なぜSPECの世界でサブアトラス会議が開かれているのが横田基地などではなく厚木基地(厚木飛行場)なのかというと、ダグラス・マッカーサーが降り立った飛行場であり、「敗戦国日本」を象徴する施設だからなのだろう。

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