SPEC公式解体新書

SPEC DVD・Blu-Ray発売に合わせて発売されたSPECの攻略本。発売から一ヶ月以上経過するので今更という記事。しかし、この本自体、すでに多数のSPEC関連本が発売されており、植田Pが「マニアすぎて買う人いるのか不安」というものだったが、マニアなので(笑)買った。
しかし、マニアすぎるというよりも、とにかくあらゆるものを網羅しようという意図が強く見えた。
【SPEC/年表】
ドラマには出て来なかった裏設定が色々載っていて面白い。しかし、あくまでも「裏」設定だし、ウエダPがこの本のために加えたものが混じっているようだから、全部が全部ドラマに反映されているとは考えない方がいいと思う。例えば、当麻が司法試験に合格したという設定も、当麻の刑法知識から考えると疑問だ。しかし、正汽雅ちゃんが司法試験に合格して有休を取って司法修習生をやる世界だから、考えられなくもないが。
【SPEC/設定】
主要登場人物の設定。公式ホームページに載っていたものに追加したもの。例えば、当麻の書道で書いたものリストがあるのだが、第二話で「血痕」を間違えて「血根」と書いたことや、最終回で「痣」と書こうとして「痔」と書いてしまったことは書いていなかったりする。
【SPEC/足跡】
ドラマ「SPEC」世界上の地図と、実際のロケ地リスト。未詳は警視庁とも「ケイゾク」のときの弐係とも遥かに離れた場所にあるのが面白い。
【SPEC/場所】
植田Pがマニアすぎると言った、未詳、当麻の部屋、中部日本餃子のCBC、テレ朝通りの設定。マニアでもあまり関心がない。
【SPEC/各話】
各話の照会で、文章部分はSPEC好きには蛇足に近いが、毎回変わるタイトルバックの解説があるのはありがたい。しかし、DVD/Blu-Ray Boxのブックレットのほうが面白いことが書いてある。
【SPEC/断片】
インタビューが続く。俳優やプロデューサー、監督のインタビューは、「SPEC magazine」や「ビジュアルファイル」でも読めただけに、新鮮味に欠けるが、赤羽ラインプロデューサー、斑目カメラマンといったスタッフのインタビューはここでしか読めないだけに貴重だ。
そして、なんと言っても、脚本の西荻弓絵女史のインタビューが読めることに期待していたのだが…なんじゃこりゃ???
なぜか、「ヱヴァンゲリヲン」の鶴巻和也監督と植田Pの対談、そして鶴巻Dのイラストが載っている。
【SPEC/事典】
名前のとおりなのだが、映像に載っていない「裏」設定的な内容も含まれている。


「公式」ということで、インタビューのほか台本も参照しているわけだが、そのせいで、載っているセリフに放送(実際にはこっちが「公式」)とずれがあったりする。巻頭に載っている、第7話の「歴史のターニングポイント」が「歴史の変節点」になっていたりするし、「あたしは会ったことがあります。身をもってその恐ろしさを知りました。あなたもそうですよね」という第1話のセリフも微妙に違う。
瀬文の設定ページに載っている瀬文のセリフも、「人間の記憶ってのはな、頭ん中だけにあるわけじゃない。ニンニクくせえ人間のことは、この鼻が、この傷の痛みが、体全部が覚えてんだよ」なんだが、一番大事な、「ニンニクくせえ人間のことは、この鼻が」という部分が、「ここが」になっているのはいかがなものか。
確かに私のように録画やらを確認して名台詞を起こしていたら商売にならないんだろうが。
植田Pの設定によると、未詳を設置したのは警視庁のS参事官で、野々村や当麻を抜擢したのも氏の意図するところのようだ。「SPEC」の世界で「S参事官」に当てはまる人と言えばインタビューにもあるように柴田が出世して参事官になったと言うことだろう。柴田がまともに出世しているというのも面白いけど。
【SPEC/足跡】のなかに、ユダヤ系メジャー、アジア系メジャーがにのまえやサトリのバックにいることが何気なく書かれていたりして、細かいところに(あら探しを含めて)読むところがあるのだ。

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