【ケイゾク】真山徹と真山沙織、そして柴田純(ネタバレ、閲覧注意)

BS-TBSでの『ケイゾク』再放送も終わったが、今回見て、真山徹と真山沙織、そして柴田純という三人の位置関係について、感じたことをまとめてみる。
(閲覧注意)


 
 
 
 
 
 
 
 
 
今回の再放送を見て思ったことは、おかしな表現だが、真山沙織にはセックス(まぎらわしいので以下、性交と書く)がまとわりついているのではないかということだ。
まず、言うまでもなく、朝倉に命令された少年たちにレイプされる。
その様子が、ビデオに録画されて、何度も劇中で再生される。
第9話で、目黒は自殺する前に、沙織のことを「セックスが好きで好きでたまらなかったんだ」と言う。
第10話で、真山が沙織のビデオを見ているシーンがあるが、ビデオの中の沙織はレイプされながら、笑みを浮かべている。
同じく第10話で、真山の幻影のなかで、沙織は真山を誘惑し、真山は沙織を押し倒す(台本のト書きに、「逃げながら、からかうように淫らに誘う。真山、沙織を捕まえて、まるで犯そうとするかのようにのしかかる。」とある)が、言うまでもなく、性交である。
話はそれるが、『ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer』で、斑目が沙織の耳を噛むシーンがあるが、耳というのは女性器の象徴という説もあり、このシーンも性交を意味しているのかもしれない。
ところで、第9話に登場したカウンセラー(森口瑤子さん)のセリフに、こんなものがあった。
「その人の価値観の座標軸を揺るがすような暗示をかければ、確信犯的な殺人者を作り出せるかもしれない」
真山が朝倉に操られていたとすると、兄妹としての愛情が、性交の対象に変わることが、真山の価値観の座標軸を揺るがすような暗示だったのではなかろうか。
最終的な朝倉の目的は、真山に朝倉自身を殺させ、殺人者として警察に殺させることだったのだろう。
第10話と、第11話で真山は朝倉を、そして早乙女に成り済ました朝倉を殺そうとするのだが、いずれも殺すに至らない。
このとき、いずれも柴田が現れて真山は殺さずに済む(正確に言うと、第10話で真山が朝倉を撃とうとするとき、沙織の幻覚が朝倉の前に立ちはだかるのだが)。
上に考察したように、真山にとって沙織が、価値観の座標軸を揺るがす存在になっていたとすると、柴田は真山の価値観の座標軸を引き戻す存在ということになる。
柴田と沙織は重なる存在とも言えるが、正反対の存在とも言える。
個人的には、柴田と真山は男女の関係とはなり得ないのではないかと感じていたのだが、真山にとって沙織が性交であるならば、柴田は性交ではないということになるのではないだろうか。

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