BORDER こちらの世界へようこそ

テレビ朝日 木曜ドラマ『BORDER』。
衝撃的な最終回だった。もやもやが消えない。


ある事件に巻き込まれて撃たれて、頭の中に銃弾が残った影響で、死者と話すことができる能力を持ったという、小栗旬さん演じる石川安吾。
超能力を持っていながら、刑事という職責を負わされ、刑事として現行法に則り犯罪者を逮捕しなければならない制約を受けると言うのは、『SPEC〜零〜』の当麻を思わせる。
しかし、当麻と違って、おのれの能力込みで理解してくれるパートナーを得られなかった石川の心は、徐々に蝕まれていく。
そして最終回、国家権力が行使する「正義」という名の暴力は、「絶対的悪」とコインの裏表ではないかというテーマが突きつけられる。
ろくにドラマや映画を見ていない私などは、『ケイゾク』の第3話『盗聴された殺人』を思い出してしまったりする。というか、『ケイゾク』後半のテーマに通ずるものがあるわけだが。ケイゾクでもやはり、真山を引き戻したものは、柴田の存在だったわけである。
本当のパートナーがいなかった石川は、「越境」してしまう訳で、まさにタイトルの『BORDER』のとおりになってしまったわけだ。
全9話という短い話数だったのが惜しい。と言っても、続編が作れそうにない作りではある。潔い。
あえて言うなら、ラストの屋上のシーンが、不自然なまでに黄フィルターがかかった画面だった。あれは、石川の妄想の世界では…なんて夢オチかよ、って話になるし。
などと書いておきながら、第1話は裏番組の『MOZU』を見ていて、見逃してしまったのが悔やまれてならない。
と思ったら、早速Blu-Ray/DVDの発売が告知された。

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