…タイトル長いっす。仮タイトルの、『アンドロイドは夢を見るのか』で良かったんじゃないか。
なんちゃらいう高視聴率ドラマの後ということで、何かと損をしているのではないかというこのドラマ。
何と言っても、スタッフが凄いのだ。
プロデューサーのひとりは、『ケイゾク』『SPEC』の植田博樹プロデューサー。
脚本は、これまた『ケイゾク』『SPEC』の西荻弓絵さん、ほか。
演出は、『SP』の波多野貴文さん、『ATARU』『警部補矢部謙三』などの木村ひさしさん、坪井敏雄さん。
コンセプト / 設定協力が、『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明さん、鶴巻和哉さん、前田真宏さん
制作協力に、ROBOT(本広克行さんや羽住英一郎さんが所属する映像会社)
このスタッフを持って来たら、逆立ちしたって100%、SFアクションになってしまうのは目に見えている。西荻さんと言えば、『ダブル・キッチン』などのホームドラマのイメージが強いが、『SPEC』の原点は西荻さんが考えたSFストーリーなのである。日曜劇場という枠で作るというのはどうかしてるんじゃないかと思うくらいだ。いや、宮藤官九郎が朝ドラを書くというどうかしているドラマを喜んで見ていたんだから、枠がどうとか言うのは「お前が言うな」という話なのかも知れないが。
なんか、ネタ探しはしてはいけない雰囲気だが、ここにかなり書かれていた。やはり私としては、「公安第五課」に反応してしまった。現実の警視庁には公安第一課から公安第四課までしか存在しない。つまり、公安第五課と言ったら『SPEC』を連想させるようになっているのだ。沫嶋黎士の将棋対戦ゲームのハンドルネーム「バレエメカニック」は、「クロニック・ラブ」ではないとのこと。
気になるのが、黎士の、
「君の命は僕が殺されても絶対に守るから。100年先もずっと」
というセリフや、ラプラスの
「あなたが何者かは知りませんが歴史を曲げることは重大な違法行為です。……歴史をねじ曲げたのは沫嶋黎士です。私達は彼が破壊した歴史を修復しなければなりません。そのために、その安堂麻陽を殺す必要があります。警察の公務にご協力ください」
というセリフ。
100年後の世界と現代を行き来している存在がいて、現代にも、その存在に気づいている人物がいるような印象。沫嶋黎士が研究していた学問が「次元物理学」という学問で、タイムパラドックス的な何かを予想する。ひょっとして、沫嶋黎士も100年後からやって来た存在で…となったら、『時をかける少女』になってしまうか。
100年後から毎回刺客が送り込まれてくるという以外全く先が読めないが、ラストシーンはSPEC的な、でもまったく違う「美しい絵」だそうだ。
「溶鉱炉」でもないそうだ(笑)