日本テレビにて放送の『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~』。早くも中盤に達してしまったが、第1話から非常に面白く見ている。
幼い頃に遭遇した両親の殺害を機に、人の感情が「色」で見えるようになってしまった刑事、心野朱梨(飯豊まりえさん)と、エリート刑事ながら神奈川県警に飛ばされて、何やら密命を負いながらも朱梨とバディを組む風早涼(浅香航大さん)が、さまざまな凶悪事件の真相に迫っていくという、『ケイゾク』『SPEC』好きのものとしては、興味を得る設定だった。
超能力モノというと、設定や演出がスケールアップしていく傾向にあったり、「それ使えば一瞬で解決しない?」的な強力なものになったりして、バランスが難しいところだが、このドラマの場合は、感情が色で見えるというだけで、逆にそれが謎の始まりになっているので、その後の展開も面白い。
人の感情をテーマにしているということもあってか、暗い取り調べ室での取り調べの場面が多く、地上波が完全デジタル化されてからは珍しくなった、人の顔への寄りを多用したカメラアングルが多い。このことも、『ケイゾク』や『SPEC』を連想させることがある。
今後、15年前の朱梨の両親殺害の真相に迫っていきそうな展開だが、どうも平安警察庁次長(船越英一郎さん)黒幕説が流れているらしい。最近SNSでの結末予想が流行って、「アニーは安子」「猿渡監察官は根っからの犯罪者」みたいに萎えることがあるが、それだけがこのドラマの展開に残っている謎ではない。なにはともあれドラマとして楽しめる展開を期待したい。