これまで、【ヤメゴク】謎のまとめ(その1)、【ヤメゴク】謎のまとめ(その2)と、疑問点とドラマにおける解決を書いてきたが、最終回を前に、だいぶ解決してしまったようだし、製作者が謎として投げかけていたものとずれていたように思うので、今回は趣向を変えて、最終回を、このような点に着目して見ていきたいということを挙げていきたいと思う。
とりあえず、次回予告は見つつも、見なかったことにして書く。
不自然な点も出てくるだろう。
【永光麦秋の、橘勲に対する感情はどう変わるか】
人生を全力で否定したいんです、殺しても殺したりないという表現で、橘勲を逮捕することに命をかけていた麦秋だが、自分が橘勲の隠し子ではなかったことを知って、ある意味ゲシュタルト崩壊したような衝撃を受けた状態の麦秋である。
そんななか、有留章子に橘勲を逮捕するように迫られたというのが前回の話であった。
まぁ、橘勲に対する憎しみを捨てることができるのか、それとともに、橘勲を逮捕するのかが注目だ。
…って当たり前だな。
【永光麦秋の、永光由美子に対する感情はどう変わるか】
これまた、人生を全力で否定したいんです、殺しても殺したりないという表現をしていた一人である。
しかし、親子のわだかまりが解消されることについて、見ている私自身がわだかまりを感じることはないので、実はこの点は「着目点」ではないのだ。
【麦秋の、ヤクザとヤクザに利益供与するカタギを憎む気持ちはどうなるのか】
もともと麦秋が、ヤクザとヤクザに利益供与するカタギを憎むようになったのは、橘勲の一件というか、橘勲と麦秋の関係を勘違いした人事課に受けた仕打ちの一件だろう。
だから、橘勲と自分との本当の関係を知ることで、ヤクザとヤクザに利益供与するカタギを憎む気持ちも消えていくという考え方もできる。
しかし、足抜けコールの永光麦秋巡査部長が、ヤクザに優しい人間に変わってしまうのは、有留章子のように、彼女に今まで苦しめられてきた人間にとっては、許せないことなのではないかと思う。個人的にはヤクザに甘い永光麦秋は、永光麦秋ではないと思っている。
【橘勲はどうなるのか?】
上に書いたように、麦秋に逮捕されるのか?という話が一つある。
もう一つは、そもそも手術が成功するのか、失敗して死ぬのか、仮に成功だとしても、脊髄を損傷しているという説明が前回あったのだから、後遺症は残るのではないかということである。
何れにしても、物語的には、彼には「死亡フラグ」が立っているような気がしてならない。
【有留章子はどう動く?】
脊髄損傷を治せるという、神の手を持つ女(笑)
橘勲の生死は彼女にかかっているわけで、彼女がどう動くかが、最終回の行く末を占うといっていいだろう。
【谷川課長は、麦秋にした仕打ちに対する落とし前をつけるのか?】
「麦秋が、橘勲の娘だった」ということを前提にした谷川の麦秋に対する仕打ち。橘勲と麦秋の父親は別人、犯罪を犯したとは言え、罪を償っている(と思う)。谷川はそれを知りつつ、あえてヤクザを滅ぼす女刑事を作るために麦秋にあのような仕打ちを加えたのか?それとも何も知らなかったのか?
何れにしても、なんらかの責任を取らなければならないことである。
【佐野の抱える闇とは?】
佐野はこんなことを第九話で言っている。
「過去に大きな失敗をしていること、その失敗に現在もとらわれ、懸命に抜け出そうとしていること。だからこそ、強いご意志をお持ちの人にひかれその人についていきたくなること」「そのとき私は、自分にとって最も大切なものを失いました。だから今、懸命にそれを取り戻そうとしております。たとえバクちゃんにすがっても」
佐野が犯した失敗とは何か?そして、佐野が失った「最も大切なもの」とは何か?ということである。
【佐野が水千組の「客分」として仕掛けることは?】
当然、金融取引で大損失を与えることが予想できる。それは、「バクちゃんにすがって」いるからである
ところで、麦秋と佐野の関係であるが、麦秋は佐野の「裏の稼業」のことを知っていたように振舞っていたことがあった(第六話で、佐野が暴追センターに戻ろうとしたとき、「あなたはあなたの仕事をしてください」と言り、第九話でも「あなたはあなたの仕事に戻ってください」と言ったりしている)が、佐野の過去を知っていたわけでもないのだろうか。
【関東貴船組はどうなる?】
傘下の二次団体、浅間組と武尊組は抗争を起こして、おそらく組長以下、逮捕の憂き目に会うだろう。そこに資金源の水千組の客分が大損失を与えるとすると、経済的に大打撃を受けることになる。あとは「橘の親父の兄貴分」の赤城会が残っているが…
そして、偽装離脱がバレて橘勲の息子、橘麦蒔の仮釈放は取り消されたはずだが、彼は登場するのか?そして、どのような立場を取るのだろうか?
麦秋は、関東貴船組の崩壊を容認するのか?まかり間違っても、麦秋が関東貴船組を継ぐ、なんて話になったら、私はテレビを投げ捨ててしまいたくなるくらい怒りを覚えるだろう。
【それでも小ネタはあるのか?】
堤監督のことだから、ハードな展開になっても、小ネタ満載でやってくれるものと期待している。
さてさて、これだけの要素を、全て解決してくれるのだろうか。いずれにせよ最終回が楽しみだ。