さて、池袋ウエストゲートパークを振り返る記事、第9話『九州の回』である。
・演出のクレジットが、「堤幸彦 金子文紀」と二段書きになっている(以降の回も同じ)が、撮影現場ごとに撮影スタッフを分担させて、(たしか「IW班」「GP班」だったと思う)それぞれの現場をキャストが行き来するという方法で撮影していたからだそうだ。
・Gボーイズの取り調べ。「汚ねえぞ犬野郎」と言われてキレる横山。「誰だ?今イヌっつったのは。お前だぁ!」
・キング「ヒュー。カッコイイ!ゆーじろーみたい」横山「お前もだ」キングの指を指すと、キング、横山の指を咥える。
・Gボーイズを10人部屋に集めて、カメラに写して目撃した子供にテレビで見せる吉岡。「ねえボク、松井先生に悪いことしたお兄ちゃん、こんなかにいるかな」母「ほら、ノブくん」吉岡「ちゃんと答えたら、おまわりさんセットあげるぞ」ノブ「(おまわりさんセット)いる」吉岡「ど、どのお兄ちゃん」ノブ「(テレビの中には)いない」吉岡「どっちだよ」ノブ「おっぱい!」母「ノブくん!」ノブ「サンライズ日本かけめぐる(聞き取り不能)」吉岡を殴るノブ。ノブの頭を叩く母「ノブ!すいません」吉岡「まあまあまあ。おまわりさんセット欲しくないのかな」ノブ「オヤジうざってえな」吉岡、ノブを逆さに抱えて「お前何年生きてんだよ。言ってみろ!」横山が入ってくる。「何やってんです」吉岡「面通しです」横山「ボクありがとね。もう結構ですから。あ、持ってって下さい(おまわりさんセットを渡す)」母「おもちゃもらっても抗議します」出ていくノブと母。吉岡とノブの会話のかみ合わなさがおかしい。
・Gボーイズのメンバーの取り調べが一段落したところで、横山「おつかれっした。まあじゃあ今日はこのぐらいってことで」刑事「ええまだまだ、あと5人は行けます」横山「しかし…つぎは」キングが取調室に入ってくる。キング「オッス!オラタカシ、19歳。よろしくな!」刑事「ハハハ…」キングに蹴りを入れる刑事。
・ブラックエンジェルスのプロモーションビデオを再生するマコトとGボーイズたち。ナレーションは、森山周一郎。「この声紅の豚じゃね?」
・グリーン大通りで博多から出て来たお上りさんを演じているのは、荒川良々さん。「西武デパートがあるけんこっちが西口たいね」というもっともありがちな「池袋を知らない人勘違いあるある」である。
・ブラックエンジェルスに暴行されたジェシー。それに気づかないキングたち。マサ「いってぇ、あいつらほんとに刑事かよ」マコト「あれ?タカシは?」キング「もう、あばら2本行ったね」マサ「こんなんだったらシュンと一緒に帰りゃあよかった。でマジよぉ、おれたちのなかにいると思う?」キング「カラスの仕業に決まってんのね」マサ「あ、ブラックエンジェルス」キング「もうすぐあいつらの決起集会でしょ。だからこうお巡りの注目をうち(Gボーイズ)にガッて(シュンが席に座る)。問題は」ジェシー「タカシちゃん」ジェシー、柔道着に黒ぶち丸めがね、化粧もない。キング「……誰ですか?」ジェシー「ジェシー」キング「問題は」ジェシー「タカシちゃん」キング「何ですか?」ジェシー「ジェシーだよほら(眼鏡取って)さっき黒い奴らに襲われて身ぐるみはがれた。お前なんかこれ着とけって」キング「これ、ジェシー?」首を傾げるマコト、マサ、シュン。キング「すいましぇん、今忙しいから」キング「問題は、何でうちらのナイフをカラスが持ってたか。うちらにカラスのスパイがいるってこと」泣き出すジェシー。マコト「どうすんだよ」キング「何が?」マコト「あれだよ、潰さなくていいの」キング「いいよ。ほっときゃ自滅するでしょ」ジェシー「タカシちゃんのバカ」
・引きこもってしまったシュンの様子を、マコトが見に行く。都電荒川線に乗ると、チンドン屋が同乗している。
・釣り堀に行くと、カオルが待っている。二人の様子をビデオカメラで撮るマコト。周りを見渡すと、カップルだらけ。みんなチューをしている(笑)
・別れ際に「僕のこと、嫌いにならないでね」というシュンの服の胸には、「GREATFUL DEAD」の文字が。有名なロックバンドの名前ではあるが、ここでも「シュンの死」を示唆しているわけである。
・京極会に襲われたマコトと加奈が話していると、ヒカルが入ってくる。マコト「入れば?」加奈「あ、じゃあ、あたし行くね。仕事だから」ヒカル「待って(部屋に入るヒカル)ちゃんと話しよう」加奈「あのね、マコトいまそういう状況じゃないの。だからまた今度にして」ヒカル「あなたと話したいの、加奈さん」加奈「はい」(マコトの携帯着信)ヒカル「あたしがまこっちゃんと付き合ってるの、知ってるよねえ」加奈「知ってる」ヒカル「じゃあなんでまこっちゃんに手え出すの」加奈「好きだから」ヒカル「だからって、人の彼氏に堂々と手え出すなっつってんの」加奈「なんで?」ヒカル「いけないことでしょう?」加奈「え、なんでいけないの?」ヒカル「頭くんじゃん」マコト「ヒカル」ヒカル「黙ってて」マコト「携帯誰から?」加奈、マコトの携帯を手に取って「キョウイチさん」マコト「貸して」部屋を出ていく。加奈「初めて」ヒカル「え?」加奈「人の男に手え出して怒られたの。生まれて初めて」ヒカル「それ自慢?」加奈「ごめんね」
・「キングがゴーサイン出すまで手え出すんじゃねえ」そして…
・キングの父親のサウナのロッカーの扉が開き、中からシュンが黒い羽と一緒に倒れてくる…それをみたシュンは、ロッカーから武器を取り出し、一言「ゴー!」初見の時このシーン、背筋が凍った。この声、DVDのメニュー画面にも使われている。