【SPEC】「警視庁公安部公安第五課」について

警視庁公安第五課について、現実の警視庁公安部と比較して考察してみた。
【公安第五課】
当初公式ウェブサイトで公開され、後にBlu-Ray BOXにも収録された、「SPEC 〜first blood」では、「公安第一課…極左暴力集団(過激派)を捜査とする 公安第二課…労働組合、極左のうち革マル派等を捜査対象とする 公安第三課…右翼団体を捜査対象とする 公安第四課…公安資料管理 公安第五課…通常捜査では対象にならない未詳事件を扱う」というテロップが流れる。
公安第一課から公安第四課までの所掌事務は、Wikipediaの記事に記載が似ているという突っ込みはともかく)現実の警視庁公安部の所掌事務に準じている。他に、公安部の中の課は、公安総務課、外事第一課、外事第二課、外事第三課がある。
公安部各課の内部組織は、警視庁本部の課長代理の担当並びに係の名称及び分掌事務に関する規定によると、課長の下に課長代理が数人いて、課長代理が一つないし複数の係を担当するという構造になっている。また、各課の筆頭係(第一係など)が課内の庶務に関することを担当することとなっている。いわば庶務係である。
これを、『SPEC』の公安第五課に当てはめてみると、課長がいること、課長代理(秋元課長代理)がいること、未詳事件特別対策係という係が存在するのは確かだ。
ドラマの中だけでは分からないのは、未詳事件特別対策係以外の係があるのかどうか、そして、秋元課長代理が未詳事件特別対策係の担当課長代理(つまり、野々村や当麻、瀬文の直属の上司)なのかということだ。
【秋元課長代理】
秋元課長代理は、最初当麻を知らなかったような表現をされていたことから、秋元課長代理は未詳のラインの課長代理ではないと考える。そうすると、公安第五課の庶務と、通常捜査では対象にならない未詳事件のうち、未詳が扱う以外の事件(何だそれは?)を扱う係があって、その担当課長代理が秋元で、未詳の担当課長代理が別にいる、と考えられる。だったらその課長代理は何故未詳の部屋にいないのだろうという疑問も生じる。
【公安第五課長】
『SPEC公式解体新書』には、「公安部特務事項担当部長(役職は参事官、階級は警視正)S氏」という記載があるが、S氏がケイゾクの柴田純であるならば、年齢的に役職と階級はおかしくないが、「公安部」のなかに『担当部」という「部」のなかに「部」が入れ子になるというのはありえない。また、部長の階級は警視正の上の警視長であるので、「担当部長」というのは(公式ながら)誤りだろう。
ところで、警視庁の課長の階級は警視正であるので、公安第五課長というのはもしかしたら「S氏」なのではないか、そうするとS氏は未詳の近いところにいたのではないか、などという想像もはたらくところである。そうだとすると、「翔」でのS氏の登場のしかたは、あまりにも遠回しすぎるけど。

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