『SPECサーガ黎明篇「Knockin’on 冷泉’s SPEC Door」~絶対預言者 冷泉俊明が守りたかった幸福の欠片~』 5話 last impression(ネタバレ)

終わってしまった。
短いようで、短かった。
以下ネタバレ。


 
 
 
 
 
 
このお話、最初に概要が紹介されたときは、冷泉こと鈴木俊明が、赤木美里という女性と出会い、彼女が死ぬ未来を予言してしまい、それを回避しようといろいろするが、結局死んでしまう運命を変えられなかった、的な、絶対預言者の悲劇になるのかと思っていたが、全然違った。
それどころか、囚われていた赤木美里が、その後どうなったのかも全く描かれなかった。
そこも想像してください、ということなのだろうか。
美里さんがらみもそうだし、特に後半、鈴木俊明は自分の占った未来を、自分の都合のいいように変えていた印象が強かった。まあ、そうでなければ、預言で生計を立てるなんてことはできないか。
ストーリーとは関係なかったが、日産(ピー)のゴーン会長に関する預言が一番面白かった。正しい預言であるが、当時の人にしたら、荒唐無稽すぎて信じてもらえない、という感じが。
ドラマというのは、究極的にはありえないことが起こらなければドキュメンタリーと変わりなくなってしまうというのが私の持論ではあるが、だからと言って、そのありえないことを、登場人物が信じてしまうとしたら、その理由づけは必要だと思う。SPECで言ったら、SPECというものの存在を信じるか否かということだ。当麻や冷泉といったSPECホルダーは、自らにSPECが発動し、それを信じるに至った経緯が描かれている。また瀬文も、自ら目撃することになる。公安零課は、戦前からSPECホルダーを研究している。
話がそれたが、今回の冷泉スピンオフには、「公安の」「SWEEP」という今まで登場したことのない組織が登場した。今まで出てきた公安零課は、今回の話では存在しなかったことになっているのかと思ったが、第5話で言及され、存在することが分かった。となると、SWEEPと公安零課は、どういう役割分担をしているのだろう。
木戸晶が今後どうなるのか、つまり、『SPEC』の裏でどう動いているのかも気になる。鈴木俊明が、「いずれSWEEPのトップに立って、世界の岐路を救う日が来ます」と預言していたところである。
SPECのスピンオフは今回が最後ということだが、スピンオフのスピンオフ、つまり、木戸晶のその後を描く作品は出ないだろうか。期待したい。
ついでに言うと、その作品に、柴田や真山が登場するなんてことはないだろうか。と、結局、いつもの妄想で締めさせていただく。

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