【ケイゾク】ノベライズのドラマ版との違い(第8話〜第11話) 


『ケイゾク』のノベライズは2種類ある。ひとつが最初に出たこちらのノベライズで、もうひとつが『特別篇』放送時に刊行された「完全版」だ。
最初のノベライズは、『ケイゾク/雑誌』に「脚本をもとにしているために放送されたシーンと異なる部分がある」とされており、柴田と彩が出会うシーンで柴田を「純」、彩を「女の子」と表記していることをあげているが、具体的にどんな違いがあったのだろうか。
今さら古本で入手したので、検証してみる。
今回は第8話から第11話(第8章から第10章)までである。


【第8話】
・冒頭の弐係のシーンはない。
・カメオのくだりはない。
・柴田の「お着替え」のシーンは、もちろんテレビ用のサービス(笑)
・「柴田純」名前シールはここで初登場。ドラマでは第五話で初登場。しかし、第2話で「ネームシールを警察手帳に貼る柴田」を見た記憶がある。
・早乙女管理官が彩を取り調べるシーンがない。
・野々村係長が辞表の代わりに婚姻届を渡すシチュエーションはない。
・朝倉と真山のマンションでの対決シーン→真山が沙織の幻覚を見るシーンがない。
・長尾と林田に遭遇し、逮捕されそうになる柴田だが、機転を利かせて表から出るのがドラマ。ノベライズでは同じマンションの空き部屋に逃げる。
・SWEEPが最後に柴田が隠れたマンションにたどり着き、真山をプラスティック弾で足止めし、屋上で柴田を処分しようとが、ノベライズでは屋上に「特殊捜査班」は登場しない。
・柴田が弐係で辞表を撤回させてほしいと来るシーンでドラマは終わっている。ノベライズは、第9話冒頭のシーンのひとつ、歩道橋の真山と朝倉の「麻衣子を返せ」のシーンで終わっている。
【第9話】
ここからは大幅に違うので、ノベライズの展開を記す。
・真山と真山沙織の回想シーン(真山の家)。
・早乙女が斑目を叱責するシーン。「二度同じ過ちを置かせば、知っていると思うが、今度は君自身を特殊捜査班が狙うことになる」というセリフがある。
・交差点のシーン。ノベライズでは「駅前のスクランブル交差点」ドラマでは、「西幸門前」交差点。
・麻衣子が通っていたカウンセリングルームのシーン。
・漢方薬局に真山が訪れるシーン
・漢方薬局を出た真山が特殊捜査班に取り囲まれるシーン。ただし、真山がコインロッカーの鍵を取り出すくだりはない。
・早乙女と男(のちに谷口と判明)が電話で会話し、目黒和樹が行方不明と早乙女が知り、取り乱すシーン。
・弐係で柴田が真山の発砲事件の詳細を知るシーン。ただし、野々村しかいない弐係に、彩と柴田が戻ってきたことになっているため、近藤や谷口の登場はない。
・彩と斑目の会話。ノベライズでは「朱色に輝く鉄塔(東京タワー?)」の下。ドラマでは警視庁の会議室。
・真山が目黒和樹の病室を訪れるシーン。ただし、目黒の証言はドラマで「どんなときも」を歌って豹変したあとの内容だけになっている。
・野々村が早乙女を訪れるシーン。ノベライズでは早乙女が野々村を呼び出したことになっている。また、ドラマとは時系列が異なり、目黒が死んだあとのシーンになっている。
・真山が朝倉のあとを追うシーン。
・斑目が真山を追うシーン。
・真山と朝倉が対峙するシーン。
以下はノベライズにはない。
・麻衣子の部屋で柴田が「悩み相談フォーラム」が閉鎖されてしまったことを知るシーン。
・柴田と彩が麻衣子の同僚に話を聞き、柴田のせいで麻衣子が悩んでいたと聞かされるシーン。
・柴田と彩が朝倉の部屋に行き、それを監視している真山がボウガンを手に取るシーン。
・真山が朝倉をボウガンで殺す幻覚を見るシーン。
・回想シーン、沙織の死体と対面する真山。
・麻衣子が死んだ現場のシーン。
・真山がコインロッカーから拳銃を取り出すシーン。
・彩の部屋、柴田が朝倉のパソコンをハッキングしたシーン。
真山のマンションを柴田が訪ねるシーン
・真山が監視させていたSWEEPを倒すシーン
・柴田が3人の少年の死亡現場を検証するシーン群
・柴田が4人目の少年、目黒和樹が入院していた病院を訪れるシーン。
・柴田が真山の部屋を捜索、なぜか真山が朝倉の顔写真を特大コピーして壁に貼ってるのを見つけるシーン。
・目黒の死を知った柴田が真山と朝倉の対立現場に走るシーン。
【第10話、第11話】
ノベライズの展開を記す。
・真山と朝倉の最初の対決シーン。高架下のトンネルではなくビルの谷間。イリュージョンは朝倉の前に立ちはだかる沙織のみ。赤い取調室などはない。
・柴田が警視庁?の窓の外を見ていると、真山から電話がかかってくる(真山の前で「どきませーん」とはやっていない)。電話の内容は、真山が柴田に、早乙女が柴田がヤバいことを探らないか監視させていると言う。真山はさらに目黒を自分が殺したのか?と聞き、自分でもそんな気がしてくると答える。最後に真山は自分が殺したいのは朝倉だけだという。ドラマでは、電話の内容は朝倉に「お前を7年前に撃ったあの場所で待っている」と伝えろ、というもの。
・警視庁内、野々村が早乙女に真山に関する捜査の状況を聞こうとする。「先日お話しした通りです」とだけ早乙女は答える。有給休暇取得を宣言する弐係の面々。(目黒和樹毒殺現場のシーンに近いか)
・弐係、朝倉に「カメオの親友」という名前でメールを送る。「朝倉裕人二十二歳に関する驚くべき情報」反応してきた相手のアドレスは「ASAKURA」その瞬間背中をナイフで刺される柴田。
・ICU、壺阪がやってくる。壺阪の「あんたは誰にやられたんだ」という問いに「確かに刺されるときに、真山さんの声を聞いたと思うんですけど、それでも、どうもあの真山さんに刺されたとは思えないんです」と柴田。野々村、壺阪、彩に付き添われて病院を抜け出す柴田。
・場所不明、血痕を落としながら逃走し、特殊捜査班に追いつかれる真山。指揮をとる早乙女。真山に一斉に砲撃を食らわせる。そこに柴田たちがやってくる。「私、人を殺す人の気持ち、今まで分かりませんでした。でも、今、初めてその気持ちがわかったような気がします」本物の早乙女の死体がさっき見つかったという野々村?の言葉。プラスティック弾とかいう説明はないが、残っている力を振り絞って立ち上がる真山。「俺の一番大事な女、二度も持ってくんじゃねえよ」グッドナイト、朝倉、という印象的なフレーズがある。遠のく意識の仲で「人を好きになるという気持ちを自分のものにする」柴田。
以下のシーンはノベライズにはない。
・林田たちが目黒和樹毒殺事件を調べるシーン。なお、上にも書いてある通り、警視庁内のシーンの一部がこのシーンに利用されている。
・真山が沙織の幻覚を見るシーン。
・弐係の面々が休暇簿を書くシーン。
・警視庁の屋上で彩と真山が撃つ、撃たないのやり取りをするシーン。
・弐係で柴田が状況を制御しようとして頭が暴走し、彩にたしなめられ、SWEEPの特殊無線を貸し出す条件を提示されるシーン。
・彩が運転する車の中のシーン。
・弐係(野々村、近藤、谷口)が車内でSWEEPの無線を傍受しようとするシーン。
・真山がトラックに乗って逃走するシーン。
・朝倉(の顔をした男)がインターネットで真山の居場所を入手するシーン。
・柴田が、インターネットカフェで真山の偽情報を朝倉に送るシーン。
・谷口が真山さんと連絡が取れたと言って野々村、近藤、谷口が真山を探しにいくシーン。
・谷口が真山を襲い、野々村が谷口に覆いかぶさっている真山を発見するシーン。
・弐係で、彩が刺された柴田を発見し、消防に救急車を要請するが、「マヤマ」の血文字を発見するシーン。
・同じく弐係に早乙女たちが訪れ、野々村と近藤を叱責と釘を刺すシーン。早乙女がさりげなく柿ピーの瓶に手を触れる。
・壺阪の車が病院から出る。検問に引っかかった壺阪をSWEEPが襲撃するシーン。
・彩の車に乗って病院を脱出する柴田。「壺阪さん大丈夫ですかね」「殺されたって死ぬかいな」
・第11話のラストシーン以外の全シーン。
・ラストシーン自体も、上に書いたのでは全く分からないかも知れないが、全然違う。

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