【ケイゾク】ノベライズのドラマ版との違い(第1話〜第7話) 


『ケイゾク』のノベライズは2種類ある。ひとつが最初に出たこちらのノベライズで、もうひとつが『特別篇』放送時に刊行された「完全版」だ。
最初のノベライズは、『ケイゾク/雑誌』に「脚本をもとにしているために放送されたシーンと異なる部分がある」とされており、柴田と彩が出会うシーンで柴田を「純」、彩を「女の子」と表記していることをあげているが、具体的にどんな違いがあったのだろうか。
今さら古本で入手したので、検証してみる。


まず、一目瞭然であるが、章立てが違う。
ドラマは当然、11話であるが、ノベライズでは全10章となっており、第10章として「二つの眼球、そして最後の標的」と銘打たれている。
そして先述のとおり、柴田が一括して「純」と表記されている。また、「捜査一課二係」と「二」が大字(だいじ)の「弐」ではない。以下「弐係」と記述する。
また、柴田がバスで謎を解くシーン、野々村係長の愛人のくだり、谷口の「蕎麦屋勧進帳事件」のくだりなどの小ネタが存在しない。
柴田の遅刻は、第1話の警視庁内で迷うシーンはあるが、それ以外は言及されていない。
朝倉が真山の部屋に監視カメラを仕掛けていたという設定はない。
また、「SWEEP」は「特殊捜査班」と表記されている。
ダンナ様のくだり(第3話、第5話、第8話)は存在しない。
プラスティック弾は登場しない。
次に、各話の違いについて検証してみる。以下、ノベライズは「第1章、第2章」の記述だが、「第1話、第2話」に統一する。
【第1話】
・志村が多田から電話を受ける、ドラマのファーストシーンがない。
・柴田が父の持ってくる資料を家で解いていた第2話のエピソードがここに入る。
・柴田が読んでいた本の一節「人は一生に一度だけ、本当の恋をすることができる」
・柴田の弐係着任時期…ドラマ「去年大学を卒業し」ノベライズ「今年大学を卒業し」
・柴田が操作一課の捜査会議に迷い込むシーンがない。
・ドラマでは初日17時15分になると野々村以外の係員は柴田を置いて帰ってしまうが、ノベライズではなんとなく残りながら柴田の知らないうちに野々村を含めて帰ってしまう。
・柴田・真山・志村がお台場に行って空振りになるシーンと太田慶子を訪問するシーンは、ノベライズでは記述が逆になっている(このような順番の入れ替えが各所にある)。
・捜査に困った柴田が彩を呼び出す設定が、ノベライズにはない。
・KEEの登場シーンが、ノベライズにはない。
・多田が妻と離婚する経緯を聞き出すシーン、「インポテンツ」のシーンが、ノベライズにはない。
・2回目に柴田がお台場に行ったとき、柴田がカルテを取り出す。いつ手に入れた?
・早乙女(役職すら書かれていない)にはセリフすらない。
【第2話】
・ノベライズは真山が朝倉を追尾するシーンが冒頭にある。
・柴田の「ワンダフル!」に対する真山の「柴田ぁ」がノベライズにはない。
・柴田が真山を連れて倉庫から発せられるノイズについて解き明かすシーンがノベライズにはない。
・段ボールと人形を使った(+タイツ男)トリック解説→ノベライズでは普通にホワイトボードでの解説に。トリックを早乙女たちに解説に行って水谷社長が別の場所に行ったと長尾に聞かされるシチュエーションなし。彩が自室のドアを開けると柴田が横たわっている→彩が夜中に弐係に電気がついているのを心配して弐係に来る。
・氷剣教の場所を探しに世田谷区役所に大沢麻衣子を訪ねるシーンがノベライズにはない。
・真山とKEEの対峙→ラストに移動。真山が沙織の幻覚を見る演出はない。
・謎解きをしたあと弐係の書庫で柴田が横たわっているのを野々村係長が発見し、雅ちゃんの弁当を食べさせるシーンがない。
・「こにゃにゃちわ」「お待ちしておりました」ノベライズにはない。
・早乙女管理官のセリフはない。
【第3話】
・近藤の同窓会のくだりはない。
・柴田が彩に騙されてオムツを履くくだりはない。
・「狭いトラックの荷台に三人も詰めると、息苦しく感じた。この状況で女と一緒なら本当は嬉しいんだけど。この女じゃなあ」という真山の述懐がある。
・「お前の頭、どうかしたんですか」台本にないので当然ない。
・事件を解く鍵となる廊下の染みを発見するくだりがノベライズにはない。
・朝倉が大沢麻衣子とテニスをするシーン、朝倉と「同僚の女の子」がテニスをするシーンになっている。
・KEEが沙織の事件のビデオを入手し小躍りするシーンがノベライズにはない。
・早乙女は登場すらしない。
【第4話】
・冒頭の昭和21年の出来事の説明は、犬山犬子のナレーションではなく、成合佐代子の解説になっている。
・弐係の資料廃棄シーンはない。
・タイトルバックの前の「泊まると必ず死ぬ部屋…」のあとの「エクセレント!」「変だよ、変だよ」がない。
・KEEが真山にビデオを届けるシーンが、柴田と真山が旅館に向かうシーンの前に挿入されている。中身はドラマでは朝倉のグループが真山沙織をレイプするものだが、ノベライズではKEEが「どうだ、真山。自分の出演するAVビデオのできは」と表現している。
・頭臭いのやりとりは、ノベライズにはない。
・麻雀のシーンは存在しない。
・早乙女達は登場せず、死体発見のシーンと現場検証シーンが同じシーンになっている。よって、柴田が泊まると必ず死ぬ部屋と事件現場が抜け道で繋がっているのを発見するくだりはない。
・なぜか、途中から成合孝の一人称になる。
・真山が、成合佐代子を糾弾するシーンがない。
【第5話】
・ノベライズはテレビ番組に霊能者・鷺沼聖が登場するシーンから始まる。よって、「運命の人」の小ネタや、それに付随して「柴田に電話をしたらすぐ近くで着信音が鳴って柴田がいるのに気づいた」の伏線シーン、柴田が「チンコ」の看板に気づくシーンが存在しない。
・テレビ番組を、柴田と真山はドラマではタクシーの中で見るが、ノベライズでは弐係で見る。
・ドラマでは、死体発見現場は内装工事中で、窓にビニールが貼られているが、ノベライズでは鉢植えが置かれている。
・ノベライズには「窓際には返り血」とあるが、ドラマではそのような描写はない。
・彩の部屋で彩が鷺沼の経歴を読み上げ、柴田がビデオを何回も再生するシーン→柴田が弐係で鷺沼の経歴を読み上げるシーンになっている。このシーンでノベライズでは「犯人分かっちゃう」
・真山が鷺沼に揺さぶりをかけるシーン、柴田が眠るのを忘れてて気絶しているときに真山がやってくるシーン(つまり、柴田が野々村係長の励ましの言葉を誤解して暴走するシーン)は、ノベライズにはない。
・「窓の外に『チンコ』ってネオンが見えますよね。何の店だと思いますか」「風俗の……、くだらん性欲を満たす……
・鷺沼が逮捕直後に真山に言う台詞(ドラマ的に最重要台詞だと考えている)が、ノベライズではカットされている。
【第6話】
・タイトル『史上最悪の爆弾魔』→『史上最悪の爆弾』
・15年前の事件のきっかけとなる、森田先生に白砂竜太から小包が送られるシーンから始まっている。
・小包爆弾殺人事件の発生日が昭和59年2月26日。ドラマでは2月28日となっている。
・警視庁のロビーで壺阪と柴田が衝突するシーンがない。
・壺阪が弐係を訪問し、去るまで、柴田が現れた形跡はない。
・真山と壺阪の二人のシーンがノベライズにはない。
・麻衣子が朝倉が柴田の情報を入手しようとしていることをしり、朝倉を問いつめ、朝倉が麻衣子に催眠術をかけるシーンは第8話に移動されている。
・「さくらの家へ向かう車内に少しずつチームワークらしきものができつつあることを、純も壺阪も室温が高まるように体感している。これに真山が加われば、もしかしたら時効前に解決できるのかもしれない。壺阪は今日はともかく、この女に聞き込みを任せてみよう、そう思った」実際は、失礼な質問を繰り返す柴田であった。
・「貧しい二人に芽生えた愛…」のくだりがノベライズにはない。
・友野淳子が河合のところに行くと言って友人と別れた後、自殺体となって発見されたことになっている。
・弐係で真山がキレるシーンの代わりに、柴田が翌日の芝居の段取りを真山に話すシーンが加わっている。
・感動的な、踊る大捜査線風の警視庁ロビーでの敬礼シーンがノベライズにはない。
【第7話】
・冒頭の弐係のシーンはない。警視庁の福利厚生のくだりだけでなく、山田菜穂子の来訪はない。また、ドラマではハーブティーと水筒が伏線となっているが、一切登場しない
・そのため、あとのシーンで菜穂子と藤田滋が登場するシーンの描写が少し不自然。
・山田画廊に行く途中の柴田真山コントは「何でおれが来なきゃ行けないわけ」「係長の命令だからじゃないでしょうか」「ああ、早く帰りたい」だけ。
・山田画廊の描写の違い。「車の行き交う幹線道路」の向かいにあり、「蔦が醜く絡まり」「重厚で急な屋根」「黒い板を黒い鉄の鋲で留められた玄関の扉」といった描写がされている。
・アルバイトの美大生は登場しない。
・取り調べのシーン、滋が柴田に年齢を聞き、菜穂子と同い年、真山が柴田の頬をつねるといったやりとりはない。
・伝説の絵を柴田たちが初めて見るシーン、スリッパのくだり、仲がやっぱりおよろしくて、といったくだりはない。
・変わってしまった絵の写真を柴田が撮るが、セリフポートレートを撮るシーンはない。
・お好み焼き屋で犯人が分かってしまう。
・柴田が墓地で首を絞められるシーン、墓地で目覚めるシーンはない。

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