【家族八景】第7話 知と欲

MBS&TBSの筒井康隆原作、堤幸彦監督、木南晴夏主演のドラマ『家族八景』。第7話はオリジナル作品『知と欲』。ゲストは本田博太郎、鈴木一真、阿部真里、徳井優
各地方局でも週ずれながら放送が始まっている。
なお、『家族八景』の公式サイトで、スペシャルコンテンツとして「堤幸彦欠席座談会」なるものがアップされている。堤幸彦監督以外の監督、第三話、第六話の白石達也氏、第四話の高橋洋人氏、第五話、第七話の深迫康之氏、第八話の藤原知之氏がドラマについて、堤監督について語るという、変な企画だ。
以下、『知と欲』の内容。


・今回は、心を読むとその人が体操着になる。大藪満寿夫(徳井優)
・登場人物は、脚本家・山崎潤三郎(本田博太郎)とプロデューサー・遠藤恵理(阿部真理)、潤三郎の息子・山崎洋司(鈴木一真)がメイン。他に、
・七瀬が心を読むと、潤三郎が恋文を書いている。
・七瀬は山崎潤三郎の名前を知らない。代表作「犬をけしかける少女」は映画にもなったという。どこかで聞いたような、時を…(略)業界では「巨匠」と呼ばれている脚本家だが、スランプに陥っている。
・潤三郎、洋司ともに恵理を意識している。
・恵理は潤三郎の執筆力に限界を感じている。
・夜、洋司が遠藤プロデューサーからの手紙を読んでいる。しかしそれは…
・潤三郎、洋司、恵理で家で鍋をつつく。
・「20年前はあとかたもなかったのか」「俺は最近時間というのは湖みたいにただそこにあるものなんじゃないかってね、思ってるんだ」「上手く説明できないんだが、時間はただまっすぐに流れるんじゃなくて、渦を巻いたり、停滞したり、過去も未来も現在も、ただ一点にあるんじゃないかってね。知も我々の欲望も、実は我々の意識が作り出した流れに整合性を持たせるための方便に過ぎなくて、実体がないんじゃないか」という潤三郎の言葉。
・洋司と恵理のラブシーンを目撃する七瀬。しかし実はそれは潤三郎が書いたものだった。そしてラブシーンを見る潤三郎を目撃する七瀬。欲望を目撃し、何かに取り付かれたように執筆に没頭する潤三郎。欲望にくべる薪のようなものが必要だったのだろう、という七瀬。
・テレビ局の大藪は抽象的で分かりにくいという。ポップで軽妙なタッチの方が先生の持ち味にあうかと、と大藪。「没?」と潤三郎。
・次回は原作や公式サイトでは『亡母渇仰』のはずだが、予告では『無母渇仰』になっている。なぜ?
オリジナル作品という事で、どんなものか期待したのだが、正直期待はずれ。というのも、七瀬の能力自体はストーリーには直接影響しないため、人の心が読めるという設定を活かしきれていないような気がする。そして、皮肉な事に、ドラマのなかに出てくる脚本と同じように、今回の話自体が抽象的すぎるのだ。

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