『あさが来た』。
ここまでは、いくつかある朝ドラの定番パターンの一つに沿って展開していると言える。
それは、「ヒロインに対応する女性キャラがいて、彼女と対比する形で物語が展開していく」というパターンである。
『あさが来た』の場合、あさの姉、眉山はつがそのポジションにある。婚家に受け入られ、幕末と明治維新の危機を脱したあさの加納屋に対して、はつは嫁ぎ先の山王寺屋でいわゆる「嫁いびり」にあったうえに山王寺屋は倒産し、一家は夜逃げする羽目に陥ったというのが今までの展開。
『あまちゃん』のアキとユイや、『カーネーション』の糸子と奈津、少し前だと『ちりとてちん』のA子とB子と言ったこれまでの例では、幸福な家庭に育った後者が転落し、ヒロインと対立するも立ち直り、和解する、というところまでで定番パターンだった。
ところが、そうもなりそうにないのが『あさが来た』の今後の展開。
あさとはつが姉妹ではあるものの、朝ドラもう一つの定番パターンの「姉妹が協力したり、競争して活躍していく」というパターンになりそうでもなく、また、史実通りになるとすれば、「ヒロインと対立するも立ち直り、和解する」という展開にはなりそうにない。
ネタバレになるかもしれないが、朝ドラ定番パターンというより、映画『フォレスト・ガンプ』のガンプとジェニーの関係みたいな感じがするのだ。
そして、波留さんと、宮﨑あおいさんのダブルヒロイン的な展開で現在進んでいるが、これがなくなるとすると、どういう風に物語の興味を持たせようとしているのか、見守りたい。
(ちなみにドラマ上の今後の展開は知らない)