昨日の第1回の話であるが…
第1回、観光協会でのアキと春子、菅原の会話で、
菅原「あっ、海きれいだったべ?」
アキ「はい!」
春子「山側だったからね。あんまり見えなかったね」
というやりとりがある。シナリオにもそう書いてあるのだが、本当にそうなのだろうか。春子が会話を終わらせるためにそう言ったのではないか。
実際に三陸鉄道久慈駅に行った人は、同じように疑問に思うのではないだろうか。簡単に検証してみる。
まず、久慈駅の構造である。南北に線路が走っており、三陸鉄道は南へ、八戸線は北へ向かう。三陸鉄道のホームは片側が柵になっており(アキが柵ごしに狐と戯れるシーンがある)、ホームの西側からしか、列車には乗り降りすることができない。逆に言うと、久慈駅に到着する列車からすると、常に東側にホームがあるということになる。
そして、三陸鉄道が南に向かって走っていくと、久慈駅でのホーム側(東側)に位置する座席が、海側の座席である。
最初のアキと春子を乗せた列車が北三陸(久慈)駅に到着するシーンでは、カメラはホームの東側、つまり柵ごしに列車を映し、降りる春子を映している。次に春子がアキに声をかけ、窓越しにアキが映る。
ここでアキが座っている座席が東側なのか西側なのかを特定するのは私には困難だが、イマジナリーラインを越えないという映像作成の常道からいうと、今までホームの東側から撮っていた映像が、突然西側からの映像に切り替わるということはないので、アキが座っていたのは、海側の座席であるのではないだろうか。だから、アキは「はい!」と元気に返事にしたのではないだろうか。
ただし、座席を移動していなければ、である。
というのも、今後の回で、アキが座席を何度も移動している回があるのだ。