本来であれば、こんなことを疑うのはおかしいのである。
しかしながら、疑わざるを得ないほど、ファンと制作者の解釈がずれているということである。
多くのファンが、『劇場版SPEC〜結〜爻ノ篇』において、当麻という存在はいなくなったと解釈しているようである。
私の考察を書く前に、『劇場版SPEC〜結〜』の台本から引用する。
○何も起こっていないかのような青空(警視庁の屋上)
その下で何の崩壊の名残もなく平常に戻った警視庁の屋上に、
銃を持った瀬文と、頭を射抜かれた当麻の骸。
そこに飛び出してくる私服刑事や制服警官が、瀬文を乱暴につかまえ、
殴る蹴るする。そして、引っ立てられていく。
○警視庁の階段
ゆっくりと流れている時間
私服刑事たちが不条理な暴力で瀬文を引っ張り、階段から突き落とし、
踏みつける(瀬文は抵抗もしていないのに、ボコボコにしている)。
OFF「この警官殺しが」
OFF「ふざけんな。何人殺せば気がすむんだ‼︎」
頭や口から血を流した瀬文が、立ち上がろうとして──
何か(当麻の存在→にじみ)を見つける。
それは勿論他の誰にも見えない。
瀬文「(そこに)いたか」
当麻の存在をつかもうと、飛び出す瀬文。
しかし、再び、ガシッとつかまれて、また足蹴に遭う。
何箇所か太字にしたが、瀬文は当然、当麻の骸を認識しながら、「何か(当麻の存在→にじみ)」を「当麻」だと認識している、ということである。
つまり、この時点で瀬文は「当麻」とは、目の前にある「当麻の骸」ではなく「にじみ」が「当麻」であると解しているのではなかろうか。
そうだとすると、「当麻の骸」とはなんなのか。並行世界にいる、当麻そっくりで、もしかしたら「当麻」という名前かもしれないが、『SPEC』シリーズの主人公である「当麻紗綾」とは別人格の、ある警察官、といったところであろうか。以後、「当麻かもしれない警察官」とする。
さて、劇中で当麻が瀬文を射殺したシーンのことは、その並行世界の人物には、知られていないと考えられる。これも台本からの引用になるが、「足元にひろがる闇に背中から落下して」いったのだから。
しかし、「当麻かもしれない警察官」が瀬文を射殺したことは、その並行世界では、知れ渡っており、刑事や警官が押し寄せてきた。
『SICK’S』ではどうだったかというと、御厨が、瀬文が当麻を射殺したことに言及している。つまり、「当麻かもしれない警察官」の世界ということになるのではなかろうか。
以上、何ら説得力はないが、私の答えである。
当麻が瀬文を射殺したシーンのことは、その並行世界の人物には、知られていないと考えられる。これも台本からの引用になるが、「足元にひろがる闇に背中から落下して」いったのだから。
しかし、「当麻かもしれない警察官」が瀬文を射殺したことは、・・・
と、ありますが 当麻を瀬文が 「当麻かもしれない警察官」を瀬文が射殺・・・ではないでしょうか
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応援ありがとうございます。
…ご指摘の件、すいません。誰か気づいてくれるかと思って、わざと間違えてました。