(にのまえ)十一月ごろに公開されるという『SPEC〜結〜』だが、いままでの『天』までで積み残した謎がある。それらを、整理してみる。
【ソロモンの鍵とは?シンプルプランとは?】
『SPEC〜first blood〜』によると、「ソロモンの7冊の断章 特殊能力者を召還するためのマニュアル」。向井理さん演じる「セカイ」の『天』でのセリフによると、「時の流れだけは逆戻りできない。ソロモンの鍵なくしてはねぇ」
ソロモンの鍵とは、古代イスラエルの王、ソロモンの名を冠する魔法書。19世紀末から『ソロモンの大いなる鍵』と『ソロモンの小さな鍵』という書物が編成された。後者は別名『レメゲトン』と言い、悪魔や精霊を使役させる方法が書かれている。5部構成の第1部は『ゴエティア』と呼ばれるという。
シンプルプランは、5つのパーツで構成されており、『SPEC〜翔〜』で野々村係長待遇が奪ったパーツの1つが『ゴエティア』である(『翔』では、御前会議のメンバーが、シンプルプランについて、「5つのパーツに割るとは、レメゲトンそのものじゃないか」と発言している。なお、『結』では、御前会議のメンバーが、5つのパーツのうち、3つも届かなかった、と発言していることから、野々村係長待遇が奪ったもの以外に2つのパーツが奪われているということが推測される)。
また、宮野珠紀が、野々村係長待遇が持っていた『ゴエティア』のデータを書き換えており、係長待遇はそれに気づいているが、この伏線は回収されるのか。
ソロモンの鍵とシンプルプラン(そして当麻のSPEC)が関連していることは分かるが、まったく予想不能だ。
【2014年の東京】
・2014年11月3日
雅ちゃん。この手紙が君の目に触れたということは、私はすでにこの世にいないということだ。
もしかしたら、当麻君も瀬文君も、既に、この世はいないかもしれない。君は生き延びて、この真実を必ず、歴史に残して欲しい。
私たちのいた、警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係は、スペックホルダーと呼ばれる特殊能力者の犯罪を取り締まる部署だ。現在、100万人に一人の割合で、何らかの特殊能力を持つ人間が確認されている。これは人間の脳の進化によるものとされており、近年、急速に、その割合は増加している。
もしかしたら、君のかわいすぎる魔性もスペックかもね。
話を元にもどそう。スペックの種類は多岐に渡り、スペックホルダーたちは、その才能を買われ、様々な国や世界的大資本が争奪戦を繰り広げていた。そして、スペックホルダー同士の血で血を洗う争いが激化した。
しかし、そんなことは今考えればささやかなことだった。スペックホルダーたちの暴走が始まったのだ。
ファティマ第三の預言は、ついに現実のものとなった。それは熱い暑い夏の出来事だった。
『結』の冒頭と結末に登場する、廃墟となった2014年の東京。
・そもそもなぜそうなったのか?
・雅ちゃんはなぜ、生きているのか?
・野々村係長待遇は、なぜ、雅ちゃんが生き残ることを知っているのか?
・「スペックホルダー同士の血で血を洗う争い」とは?野々村係長待遇の声にかぶさっている映像からすると『翔』の出来事なのか?そうだとすると、「スペックホルダーたちの暴走」というのは『結』の出来事なのか?それこそささやかなことだと思うのだが。
【ファティマ第三の予言とは?】
これから先に書かれているファティマ第三の預言は未だ明らかにされていない。結末が悲劇なのか希望なのかもわからない。
しかし、預言はあくまでも預言だ。私は人類の未来を信じている。なぜなら命ある限り全ては変えられるからだ。命とは希望の光そのものだよ。
だからどんな悲劇が起ころうとも我々人類はそれを乗り越えていける。そのための進化だと私は信じている。だから、生きろ。なにがあっても生きることをあきらめるな。
野々村光太郎
「我々人類は 今 その預言の刻を迎えた」というのだが、野々村係長待遇が雅ちゃんに宛てた手紙のなかでも、「未だ明らかにされていない」で終わっている。
「命ある限り全ては変えられる」ということは、雅ちゃんのあのシーンは一つの可能性で、別の可能性もあるということだろうか。台本の「reincarnation」(輪廻)か?
【本当の敵】
当麻曰く「あなた(クローンにのまえ)を作った奴らが本当の敵」ということだが、『結』でその「本当の敵」と対決することになるのだろうか。
【キャスティングの謎】
こちらの記事を参照していただきたいのだが、その他に、特記することは以下の通り。
・「セカイ」はどういうキャラクターなのか?『天』のラストからすると、物やヒトを消してしまうSPECがあると思われるが、「セカイ」という名前にも謎が含まれていそうだ。
・大島優子さんは「謎の女」とされているが、どういうキャラクターなのか。『SPEC零』小説版に登場した「白い服の女」と同一人物と見ていいのか。
・「セカイ」と「謎の女」が御前会議のメンバーが言っていた「ファティマ第三の預言に出てくるマリアと教皇」なのか?
・一十一は、『翔』では当麻が召還した死者、『天』ではにのまえの死体から生み出したクローン、ということになっていたが、『結』ではどういう設定になっているのか?
・地居、マダム陽、冷泉、海野、美鈴、サトリといったSPEC HOLDERは当麻と瀬文の味方で登場するのか?敵として登場するのか?
・シークレットゲストは誰か?このスペシャルゲストのことか?
【ケイゾク】
・『結』はケイゾクからの決着の話だという話だが、『ケイゾク』の何を決着させるのか。
【当麻のキャリーバッグ】
『天』で爆発してしまったが、『結』で再登場するのか?
【『結』で明らかになるとされていること】
・当麻が死んだSPEC HOLDERを召還するとき、一瞬戸田さんからスタッフの赤羽プロデューサーになる理由。左手に火の剣を持つ天使の意味。
・里中を殺せと命じた人間が結に出る件。